しみじみと良い映画。
【ストーリー】
酒もタバコもやらない陽気な青年アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は27歳でガンを患い、5年の生存率は50パーセントと宣告される。職場の同僚や恋人、家族が病気を気遣い神経質になっていく中、悪友カイル(セス・ローゲン)だけはいつも通りに接してくれていた。何とかガンを笑い飛ばそうとするアダムだったが、刻々と悪化していく病状に動揺を隠せなくなってしまう。
【キャスト】
ジョセフ・ゴードン=レヴィット:アダム・ラーナー
セス・ローゲン:カイル
アナ・ケンドリック:キャサリン
ブライス・ダラス・ハワード:レイチェル
アンジェリカ・ヒューストン:ダイアン・ラーナー
マット・フルーワー:ミッチ
フィリップ・ベイカー・ホール:アラン
サージ・ホード:リチャード・ラーナー
【スタッフ】
監督:ジョナサン・レヴィン
製作総指揮:ネイサン・カヘイン
製作総指揮:ウィル・ライザー
脚本:ウィル・ライザー
音楽:マイケル・ジアッキノ
2011年 99分
<シネマトゥデイより>
『50/50 フィフティ・フィフティ』を嫌いな人はいない!
『50/50』は何か良い映画ない?と聞かれた時によくオススメしていた映画だ。
年齢性別問わず誰が見ても良かったと思う映画だろう。
生存率50%と宣告された27歳男の映画。これだけを見るとよくある闘病映画。お涙頂戴の映画かと思う人もいるかもしれない。
だがこの映画は違う。
この映画の脚本のウィル・ライザーは自身が癌を克服した経験がある。
そんな経験がある人じゃないと書けないだろうなと思わせる映画だ。
普通この手の映画は癌の闘病が中心となり重くて悲しい話になるだろう。
もしくは病気なんて吹き飛ばせみたいな元気の押し売り映画みたいな。
でもこの映画は「癌になった 生存率は50%」と友達に初めてした時に、
「悪くない。十分な数字だ。安心したよ。良かったじゃないか」
「カジノなら最高だ」
と本気で言う友達がいるのだ。
友達のガンをネタに女の子をナンパするし、
傷口を見て『SAW』みたいだなんて言うし、
元彼女に対してもボロクソに言う。というかずっと口が悪いんだけど。
映画のテーマは重い。生存率が50%と宣告された男の話だ。
でもこの映画の雰囲気は軽い。悲壮感が漂っていない。
脚本のウィル・ライザーは自身の闘病中は周りにこんな環境を望んでいたのかなと勝手に思ってしまう。
50/50 フィフティフィフティは雰囲気は軽いけどテーマは重い。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるアダムはあまり感情を表に出さない。
最初のうちは。
病気と分かってからも今まで通り冷静に日常を過ごそうとする。
周りが過剰に反応するのを嫌がっている素振りも見せる。
ただ、それが治療を進めていくうちにだんだん変化していく。恐怖を感じ始めるのだ。
抗がん剤の副作用、日々痩せて白くなっていく顔、一緒に治療を行なっていた患者仲間の死や、難しい手術の前日。
アダムは車の中でコップから水が溢れたかのように感情を爆発させる。
このシーンが僕は一番好きだ。この映画はただの軽い映画じゃないと思わせてくれる。
アダムも限界だったんだと伝えてくれる。
それまでの軽い雰囲気はこのシーンを際立たせる為にあったのかな。
50/50 フィフティフィフティの3人は最高。みんな好きになる。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット/セス・ローゲン/アナ・ケンドリック
この3人をみんな好きになる映画だと思います。
僕はこの映画を見てからこの3人の他の作品を漁りました。それぐらい最高です。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット:今や売れっ子ですが、当時はまだそこまで日本では知られていなかったと思う。
『インセプション』や『500日のサマー』に出演していますが、今ほど主演は多くなかった。
だから『50/50』の翌年にダークナイト ライジングに出てきた時はビックリした。しかもめちゃめちゃカッコイイ役。この映画のラストで鳥肌が立ったのは僕だけじゃないはず。「本名がお似合いですよ ロビンさん」
セス・ローゲン:コメディ俳優なので日本だとあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカだと人気で、監督や脚本も手がけます。
日本だとコメディ俳優さんはあまり人気が出ないみたいですね。アダムサンドラー然り。公開されない映画も多いし。
ちなみにこの俳優さんは『ソーセージ・パーティー』の主演・製作・脚本を手がけています。つまりそういう人です。
アナ・ケンドリック:本当にキュートな女優さん。何を演じても似たような感じになってしまうと一部から言われてますが、、
この映画で是非ファンになってください。以前ブログで紹介したハッピーボイス・キラーにも出演しています。
『50/50 フィフティ・フィフティ』のまとめ
名作と言ってしまうと荷が重いかもしれないが、僕は自信を持って周りにオススメする。
誰が見ても楽しめて、感動して、見て良かったなって思わせる良い映画です。
この映画を見るとこんな友達が欲しいなと本気で思います。
辛い時に一緒にいてくれて、笑わせてくれて、無神経な所もあるけど本気で考えてくれる友達が。
セス・ローゲンの日本での知名度向上とコメディ以外の出演を強く希望します。
元彼女の作品をアダムとカイルがボロボロにするシーンも好きだった。
やりすぎだけど。
U-NEXT/PrimeVideoで配信中。
『50/50 フィフティ・フィフティ』のスタッフとキャストの他の映画
監督:ジョナサン・レヴィン:『ウォーム・ボディーズ』
ジョセフ・ゴードン=レヴィット:『ドン・ジョン』/『プレミア・ムラッシュ』/『陪審員』/『LOOPER/ルーパー』/『(500日)のサマー』
セス・ローゲン:『グリーン・ホーネット』/『スーパーバッド 童貞ウォーズ』/『40歳の童貞男』
アナ・ケンドリック:『マイレージ、マイライフ』/『ハッピーボイス・キラー』/『バッド・バディ!私と彼の暗殺デート』/『エンド・オブ・ウォッチ』
*本ページの情報は2018年10月時点のものです。
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