スカーレット・ヨハンソン可愛すぎるだろ、、、
【ストーリー】
元プロテニス・プレイヤーのクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、大金持ちのトム(マシュー・グード)と親しくなり、やがて彼の妹クロエ(エミリー・モーティマー)と結婚。しかし、トムの婚約者で、セクシーなアメリカ人女優のノラ(スカーレット・ヨハンソン)に心を奪われ、不倫の関係に陥ってしまう。
【キャスト】
ジョナサン・リス・マイヤーズ:クリス・ウィルトン
スカーレット・ヨハンソン:ノラ・ライス
エミリー・モーティマー:クロエ・ヒューイット・ウィルトン
マシュー・グード:トム・ヒューイット
ブライアン・コックス:アレックス・ヒューイット
ペネロープ・ウィルトン:エレノア・ヒューイット
ユエン・ブレムナー
マーガレット・タイザック
ミランダ・レーゾン
ジェフリー・ストレトフィールド
【スタッフ】
監督:ウディ・アレン
製作総指揮:スティーヴン・テネンバウム
脚本:ウディ・アレン
2005年 124分
<シネマトゥデイより>
マッチポイントはウディ・アレンの名作。
過去のブログでウディ・アレン映画を幾つか紹介している。
『教授のおかしな妄想殺人』/『ローマでアモーレ』/『マジック・イン・ムーンライト』
ただ、正直あまり褒めていない。
ウディ・アレン映画ならもっと面白い作品があるからだ。
っで、その1つがこの映画である。
自己愛が強く、欲望に素直な主人公が浮気をして、様々な出来事が起こる話。
テニスの試合でボールがネット上に当たる。
その瞬間ボールがどっちに落ちるか。
こんなセリフが冒頭にあり、ネット上に浮かぶテニスボールの映像。
これらが終盤の展開に繋がっていく。
その鮮やかさと終わり方は驚くでしょう。
この映画は女性が見ると不快に思うかもしれない。
出てくる女性は割と不幸な物語を進んでいく。
それでも重くならない。
観終わった後は一種の爽快感もあった。
これはウディ・アレンが持つ独特の軽さのお陰だろう。
映画に重みを持たせないのが本当に得意な人だ。
それか、僕が男だからかもしれないけど。
マッチポイントのストーリー(ネタバレ)
元プロテニスプレーヤーのクリス(ジョナサン・リス・マイヤーズ)は会員制のテニスクラブで、大富豪の父を持つトム(マシュー・グード)と出会う。
クリスはトムに気に入られ、一緒にオペラを鑑賞しにいくことに。
そこでトムの妹であるクロエ(エミリー・モーティマー)と出会う。
トムとクロエは惹かれ合う。
クリスはトムの田舎の別荘に招待され、そこでクロエと次のデートの約束をする。
だが、その別荘でアメリカ人で女優の卵のノラ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。
一目みてノラに惹かれたクリスだが、ノラはトムの婚約者だった。
クリスとクロエはその後もデートを重ね恋人関係になる。
ある日、クリスは街中で偶然ノラと出会う。
オーディションに向かうノラに付き添い、オーディション後に一杯飲む事に。
そこで、クリスはノラに甘い言葉を囁き、ノラもクリスを挑発する。
後日、トムの別荘でノラはトムの母親から痛烈な言葉を浴びせられる。
トムの母はノラの事を好きではなかったのだ。
その言葉に落ち込み、雨の中別荘を出て行くノラ。
その姿を見たクリスは後を追いかけ、2人は結ばれるのだった。
別荘から戻ってきた後、ノラはクリスに冷たい態度をとるようになる。
ノラはあの過ちは一回だけの事、もう終わりと言うが、クリスはノラに夢中だった。
そんなクリスだが、クロエと結婚をする。
クリスはクロエの父の会社で重要なポジションを任される人物になっていた。
結婚をしたものの、ノラへの気持ちと仕事の忙しさでクロエとはセックスのない日々を過ごしていた。
ある日、トムからノラと別れた事を聞かされる。
トムは母親の圧力に屈した事と、別の女性を妊娠させてしまった為、その女性と結婚する事になったのだ。
ノラも住んでいた場所を引き払い、会う事がなくなった。
だが、ある美術展でクリスは偶然ノラと出会う。
そこで電話番号を聞き出し、ノラと不倫関係になる。
妻のクロエの対応もおざなりになり、時間を作ってはノラに会いに行く日々が続く。
なんな中、ノラはクリスの子供を妊娠する。
クリスは堕ろせと言うが、ノラは産むと頑なになる。
ノラは妊娠した事により、クリスに離婚を迫るが、クリスはその場しのぎの言葉を並べるだけだった。
ある日、クリスの会社にノラが乗り込んでくる。
ノラは2人の関係をばらすとヒステリーを起こすが、クリスに宥められ部屋に帰される。
クリスは思い悩み、考えた結果ノラを殺す事に。
別荘から猟銃を持ち出し、ノラの部屋の隣の部屋のおばあさんを撃ち殺す。
部屋の中から薬や貴金属を盗み、荒らす。
そして、仕事から帰ってきたノラも撃ち殺す。
警察はドラッグ絡みの強盗と判断。
ノラの日記からクリスとの関係がバレて事情聴取されるが証拠がない為に逮捕されず。
後日、担当の警官が、おばあさんを殺したのは偽装で、ノラを殺すのが本命だったと気づく。
だが、その事を閃いた早朝、ドラッグ絡みの事件が発生。
殺された犯人の持ち物に、死んだおばあさんの指輪があったのだ。
その指輪が証拠になり、ノラ殺しと同一人物と判断する。
だが、その指輪はクリスがおばあさんの家から持ち出し、あらゆる証拠品を川に投げ捨てた時のものだった。
クリスは捨てる時、指輪だけがポケットの残っていた為、遠くから川に投げ入れようとしたのだ。
だが、その指輪はフェンスに当たり、川側ではなく地面の方に転がったのだった。
それをドラッグ絡みの事件の犯人がたまたま拾っただけだったのだ。
クリスはクロエとの間に子供をつくり、幸せな家庭を築いたのだった。
その瞬間、ボールがどっちに落ちるか。
冒頭にある、テニスボールがネット上に当たるシーン。
終盤にある、指輪がフェンスの上部に当たるシーン。
この指輪は手前(投げた側)に落ちる。
マッチポイントだとしたらゲームに負けたのだ。
誰もが、このシーンでクリスが捕まって悪は滅びる!と思ったでしょう。
だが違う。
これを拾ったのはヤク中で、しかも殺された。
この映画には”運”という言葉が議論されるシーンがある。
クリスは運が大事だと熱弁を奮う。
“この世の出来事は偶然によって決定する”
“目的も計画もない”
クリスは運に勝ったのだ。
女性は発狂するようなストーリーかもしれない。
結婚したはいいが、旦那とはセックスレス。
子供作りにも非協力的で、会話もおざなり。
浮気相手の元に足繁く通った結果妊娠させて、堕ろせと強要。
浮気相手がうるさくなってきたら射殺。
女をなんだと思ってんだってストーリーですが、、、好きなんです。
ちなみにこの映画はアカデミー賞脚本賞にノミネートされています。
罪と罰に大きく影響されているクリス。
アイルランド出身で、裕福ではない家庭で育ったクリス。
彼は劇中で読んでいた『罪と罰』に影響を受けている。
「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」
「選ばれた非凡人は、新たな世の中の成長のためなら、社会道徳を踏み外す権利を持つ」
この独自の考えや犯罪理論が根底にあったのは間違いない。
だからクリスには罪悪感がない。
苦悩している描写は多いが、その苦悩は罪悪感ではなく、目の前の面倒な事を片付けたいってだけだ。
だから、最後にノラを殺す事に驚きはなかった。
最後に死んだノラと隣人のお婆さんとのやり取りでクリスの考えがよくわかる。
僕は罪の意識を隠して生きるしかない。
そうしないと、罪に押しつぶされそうだ。
<中略>
罪を償って
あなたの行動は綻びだらけよ。
逮捕されて罰を受けるのが当然だ。
少なくともそれが正義だ。
ほんの僅かでも罪を償う意味があるなら。
全く罪の意識のない発言。
クリスはある意味純粋で素直なのだ。
自分の欲望に。
スカーレット・ヨハンソンとエミリー・モーティマーの対比。
全く対照的な2人の女性を起用している。
ノラ:スカーレット・ヨハンソン
ブロンドの髪に露出度高めの服。
色気の極みです。
「男が夢中になるからよ 私って特別だから」
こんなセリフが似合う女優さん他にいます?
ペネロペ・クルスぐらいでしょ。
彼女が一番不幸な女性だった。
婚約破棄をされ、浮気相手は離婚する気は無く、女優としても芽が出ず、最後は殺される。
彼女は運がない側の人間だった。
クロエ:エミリー・モーティマー
自然な茶髪に大人しい色合いの服。
曇りのない純粋な瞳に吸い込まれる。
深いVネックのニットを着てもエロさを感じさせない。
結婚してからは子供が欲しいとせがみ、事あるごとに口に出す。
浮気には気付かず、旦那に相手にされなくてもめげない忍耐力がある。
知らぬが仏です。
彼女は男目線だと、、重い。
こんなん言ったら怒られるけど、、、重い。
クリスが浮気に夢中になる気持ちが分かる。
良き母親になりそうだが、男が惹かれるのは彼女ではない。
僕はじゃないですよ!!男はですよ!!
この対照的な2人を手玉にとるジョナサン・リス・マイヤーズが、、、羨ましい。
『マッチポイント』のまとめ。
ウディ・アレン映画の最高傑作の1つです。
コメディ要素はなく、しっかりとしたサスペンス。
言葉数の多い登場人物は出てこず、大げさな芝居をする人もいない。
それでもウディ・アレン映画だと分かる凄さ。
彼の映画では珍しく、誰もが楽しめる作品に仕上がってます。
女性はどう思うか分かりませんが、、、
ただ、さすがに男の僕でもジョナサン・リス・マイヤーズに制裁をとは思いました。
嫉妬半分ですけどね。
U-NEXT/PrimeVideo/Netflixで配信中。
『マッチポイント』のスタッフとキャストの他の映画。
監督:ウディ・アレン:『ミッドナイト・イン・パリ』/『タロットカード殺人事件』/『教授のおかしな妄想殺人』/『ローマでアモーレ』/『マジック・イン・ムーンライト』
スカーレット・ヨハンソン:『ドン・ジョン』/『タロットカード殺人事件』/『幸せへのキセキ』
エミリー・モーティマー:『ラースと、その彼女』
マシュー・グード:『イノセント・ガーデン』
*本ページの情報は2019年1月時点のものです。
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