『フォーン・ブース』☆☆☆☆☆☆ 良くも悪くも81分程度の映画。ネタバレ映画レビューブログ

フォーン・ブース ☆☆☆☆☆☆




フォーン・ブース

この時のコリン・ファレルはブラッド・ピットに似ている。

【ストーリー】

マンハッタン、タイムズスクエア。自称一流のパブリシスト、スチュは、今日もアシスタントを従え、携帯電話からクライアントや業界に口八丁でビジネスをまとめ上げている。そんな彼はアシスタントと別れた後、1台の電話ボックスに立ち寄り、結婚指輪を外してクライアントの新進女優パメラに電話を掛けた。スチュは彼女をモノにしようとしていたが、上手くいかずに受話器を置く。その刹那、今使っていた公衆電話のベルが鳴り、思わず受話器を取ってしまうスチュ。すると電話の主は、“電話を切ったら殺す”と脅迫してきたのだった…。

【キャスト】

コリン・ファレル:スチュ(スチュワート・シェパード)

フォレスト・ウィテカー:レイミー警部

ラダ・ミッチェル:ケリー・シェパード

ケイティ・ホームズ:パメラ

キーファー・サザーランド

ポーラ・ジャイ・パーカー

アリアン・アッシュ

ティア・テクサダ

ジョン・イーノス三世

リチャード・T・ジョーンズ

キース・ノッブス

【スタッフ】

監督:ジョエル・シューマカー

製作総指揮:テッド・カーディラ

脚本:ラリー・コーエン

音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ

2003年 81分

<シネマトゥデイより>

フォーン・ブースは81分でちょうどいい映画。

フォーン・ブース

電話ボックスにかかってきた電話をとったら地獄が始まる話し。

フォーン・ブースはワンシチュエーション映画の中でも良く出来てる映画です。

ワンシチュエーション映画でありがちな絵代わりがしなくて退屈になる事もない。

何よりも主演のコリン・ファレルが素晴らしい。

2003年当時のコリン・ファレルは絶賛売出し中でイケメン俳優扱いだった気がする。

フォーン・ブースではブラッド・ピットを濃くした感じ。

彼が喜怒哀楽様々な表情を見せてくれるのが楽しい。

そして情けない顔が抜群に似合うのだ。

もう1つ素晴らしいのが時間。

81分で起承転結させて破綻なく終わらせるストーリー。

これが60分なら物足りないし、100分超えると絶対にだれる。

もうすぐ終わらないかなってタイミングで終わってくれる映画は素晴らしい。

ちなみに脚本のラリー・コーエンは『セルラー』の原案者です。

この人の発想力は凄い!そしてまた電話!

フォーン・ブースのストーリー(ネタバレ)

フォーン・ブース

スチュは口先だけで仕事をするメディアコンサルタント。

様々なクライアントや取引先に嘘やはったりで仕事を回していた。

スチュはある公衆電話からパメラに電話をかける。

パメラは女優の卵でスチュは彼女に下心を抱いていた。

スチュはパメラには結婚している事を隠し、奥さんにも携帯の明細書を見られて浮気がばれないように、いつも同じ公衆電話を使っていた。

そこに 何故かピザが配達に来る。

意味の分からない出来事にスチュは口汚く配達員を追い返すのだった。

そしてパメラとの電話を切った直後、公衆電話が鳴る。

スチュは怪しむ事なく受話器をとった。

すると電話をかけてきたのは全く見知らぬ男、そして電話を切ったら殺すと脅してくるのだった。

スチュはイタズラか間違いだと思っていたが、様々な個人情報や浮気の事などを知っていた。

そして、電話ボックスに長く閉じこもっている事で娼婦と揉め、娼婦の用心棒が出てきてスチュに暴力をふるおうとした所、その用心棒は射殺されるのだった。

スチュは自分の胸にポインターが当てられてる事を確認し、電話ボックスから出られない事を確信する。

電話の相手は過去にドイツのポルノ王や、会社の重役を殺した事をスチュに告げる。

用心棒が死んだ事で警察が集まりだし、娼婦の証言によってスチュが犯人とされる。

スチュは集まった警官や嫁やパメラに無実を証明したいが、電話の相手によりそれが出来ずにいた。

電話の相手はスチュが浮気している事を嫁に話せと言う。そうすれば解放すると。

渋ったスチュだったが浮気している事を嫁に話す。

だが、男は解放しなかった。

スチュはなんとかして警官に自分の命が狙われている事を気づかせる事に成功する。

そして、警官が男の居場所を突き止めた時、スチュは電話を切り電話ボックスから出る。

そして警官の狙撃手によって撃たれるのだった。

警官が突入した部屋では男が自殺していた。

その男とはスチュにピザを配達した男だった。

スチュは撃たれたがゴム弾だったので大きな怪我はなかったが、救急車で病院に運ばれる事に。

安静剤を打たれたスチュの元にある男が近寄る。

そいつが事件の犯人だったのだ。

フォーン・ブースは細かい所に目を瞑ってね。

フォーン・ブース

色々と気になる所は多かったけど、楽しい映画です。

口先だけで生きてきた男が公衆の面前で自分の軽薄だった行動を反省させられ、浮気もばらされる。

最後は犯人に反撃し捕まえたはずが、別人でしたってオチも読めるけど悪くない。

ただ、気になる所は本当に多かった。

スチュが狙われた理由。

美しい妻がいるのに、パメラと浮気してるから。

これだけ?

まあ他にも仕事上様々な嘘をついてはいるんだけど、狙われる理由が弱すぎる。

そしてパメラとの浮気も心だけで肉体関係をもった訳ではない。

過去に殺された人がポルノ王(幼児性趣味)や会社の重役(株で大儲け)みたいな人だったので制裁が加えられるのも分かる。

だけど、スチュに関しては制裁する必要なくね?

これで犯人がパメラの彼氏とか、嫁さんの親族とかだったらまだ分かるけど、、

浮気を白状された所で、あっそうですかって感想しか出てこなかった。

そして犯人の迂闊さ。

この犯人は最初めっちゃ用意周到。

スチュが隠れて警察に電話をしようとした所を見逃さず耳だけ撃ち抜く。

この時は緊張感が増した。

ちゃんと見てるし、容赦なく撃つ怖さがあった。

ただ2回目。

スチュは一度撃たれたにも関わらずもう一度携帯から警察に連絡をとる。

そして成功する。

なぜ見落とした!これは冷めたぞ!

 

フォーン・ブースは設定を楽しむ映画です。

だから細かいところを気にする人は正直向いてない。

犯人は捕まらずに逃げるんだけど、どんな人物なのかは最後まで言及なし。

平気で人を殺すようなやつなのに。

もう少し説明がほしかったな。

『フォーン・ブース』のまとめ

フォーン・ブース

サクッと見れてぼちぼち楽しめる映画です。

コリン・ファレルの熱演は見る価値あります。

何とかして助かろうとする様は滑稽だけど、説得力がある。

ただ、細かい所が気になる人は向いてないのは確かです。

スチュをいつまでも犯人扱いする警察に冷めるし、犯人の動機にも冷める。

簡単に旦那の浮気を許し安易なハッピーエンドになる夫婦関係も微妙だ。

フォーン・ブースは粗を探せばいくらでもあるけど、それは野暮だなと思わせる映画です。

U-NEXT/Huluで配信中。

『フォーン・ブース』のスタッフとキャストの他の映画。

監督:ジョエル・シューマカー:『評決のとき』

コリン・ファレル:『ロブスター』

フォレスト・ウィテカー:『サウスポー』/『フェイクシティ ある男のルール 』/『パニック・ルーム


*本ページの情報は2019年3月時点のものです。
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