全男子は見なければいけない。
【ストーリー】
心の中に問題を抱えるエグゼクティブ青年ジャックはタイラーと名乗る男と知り合う。ふとしたことからタイラーとジャックが殴り合いを始めると、そこには多くの見物人が。その後、タイラーは酒場の地下でファイト・クラブなる拳闘の秘密集会を仕切ることに。たくさんの男たちがスリルを求めて集まるようになるが、やがてそのクラブは恐るべきテロ集団へと変貌していく……。「セブン」のコンビ、ブラピとフィンチャー監督が再び組んだ衝撃作。
【キャスト】
エドワード・ノートン:ジャック
ブラッド・ピット:タイラー・ダーデン
ヘレナ・ボナム・カーター:マーラ・シンガー
ミート・ローフ・アディ:ロバート・ポールセン
ジャレッド・レトー:エンジェル・フェイス
ザック・グルニエ:リチャード・チェスラー
ピーター・イアカンジェロ:ルー
ホルト・マッキャラニー:メカニック
デヴィッド・アンドリュース
リッチモンド・アークエット
アイオン・ベイリー
デヴィッド・リー・スミス
【スタッフ】
監督:デヴィッド・フィンチャー
製作総指揮:アーノン・ミルチャン
原作:チャック・パラニューク
脚本:ジム・ウールス
音楽:ザ・ダスト・ブラザーズ
1999年 139分
<映画.comより>
ファイト・クラブを男で嫌いな人なんていんの?
かっこいいを突き詰めた映画です。
男でこの映画が嫌いな人はいないでしょう。
どんなに普段は真面目な人でも、この手の破滅的な願望はあるはず。
物質主義や拝金主義への批判もある。
北欧の家具や、アップルのパソコン、クレジットカード会社のビル、大手コーヒーチェーン店は破壊される。
でも、最初はこの映画を見てそんなメッセージを受け取らなくていいです。
単純に かっこいい男達が殴り合い、かっこいいセリフを吐き、かっこいい振る舞いをする。
ただそれだけの映画として受け取っていいです。それが浅いとか言う人もいるけどね。無視です。
ストーリーはまあ誰もが最初は騙されるでしょう。衝撃のラストみたいな紹介もされますしね。
でもこのラストは普通の映画だったらボロクソに書いていたと思います。
ブラッド・ピットが実は主人公が作り出した分身(イマジナリーフレンド)なんて納得できない。
さすがに無理がある。自分で自分が殴るとかね。そりゃないよ。何で口の中を銃で撃って自分は死なないんだよ。
ってなるはずだけど、この映画なら全く気にならない。別にいいや。謎解き映画じゃないし。
この映画はオチがどうこうとかじゃなく、メッセージ性とかじゃなく、アートでもない。
ただ、かっこいいを突き詰めた映画なんです。
ファイト・クラブはストーリーを書いても伝わらない映画。
主人公(エドワード・ノートン)がタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)と出会い急遽殴り合いを始める。理由はない。
それが話題を呼び大人の殴り合いの場”ファイト・クラブ”が出来て、それを2人で取り仕切る。
ルールはファイトクラブの事を口外するな。
それでもどんどん人が集まり、タイラーは神格化されていく。
ファイトクラブはただの殴り合いの場から、物質主義、拝金主義を批判するテロ集団に変わっていく。
騒乱計画。プロジェクト・メイヘムを開始する。
騒乱計画のルール。騒乱計画について質問するな。
パソコンショップを爆破したり、パブリックアートの破壊、コーヒーショップの破壊を繰り返す。
メイヘム計画の締めくくりはクレジットカード会社のビルの爆破。今までで一番大掛かりだ。
ビルの破壊を阻止するべく正気を取り戻したエドワード・ノートンは、自身を撃つ事によってタイラーを消滅させる。
だが、ビルの爆破は起こってしまった。それを眺めるエドワード・ノートン。終了。
ストーリーを説明しても全然良さが伝わらないのがこの映画だ。
はっきり言ってこのストーリーの説明は全然駄目。ヒドイ。自分で書いてるんだけど。
この映画全く意味が分からない。
まず、エドワード・ノートンとブラッド・ピットはタイラー・ダーデンて所。
自分で自分を殴ってるシーンがあったり、マーラとの会話で明らかにおかしいと思う所はある。寝不足の理由もつく。
それでもだ!さすがに同一人物って無理があるだろう。
爆弾の作り方は知ってたって事?最後に拳銃を咥えさせてたけど、あれも自分が咥えてたって事?何で自分の頭を撃った時にブラッドピットは死んで自分は生きてるの?周りの人達との会話は?、、、、
冷静になるとめちゃめちゃ納得いかない所が多いんです。この映画。
目的も物質主義の批判や拝金主義の批判で色々と爆破や破壊をするんだけど、なんかパッとしない。
破壊したから何?って感じだ。非常に軽い。
その後の民衆の反応や、警察からの反撃などもなく、ただ単にカルト集団が破壊活動をしてるだけなのだ。
ただ、こんなに納得いかない所が多い映画なのに、別にいいやとなるのがこの映画の凄い所でして。
これは僕だけでなく、一般的な評価も高い。yahoo映画だと4.1。
察するに、見た人はこの映画の中身を理解する事を諦めてるんじゃないかと思う。
そんな事どうでもいっか。かっこいいし。
この一言で片付けてしまうのは作品に申し訳ないが、かっこいいの説得力が強すぎるのだ。
タイラー・ダーデンは自分に向けての会話。
エドワード・ノートンとブラッド・ピットは基本的にずっと一緒にいる。
会話も当たり前にするし、殴り合いもする。
でも、実は同一人物なので、これらは全て1人で行われている。
って事は会話も独り言。自分の理想がタイラー・ダーデンて訳だ。
物知りで、カリスマ性があって、性も強くて、イケメンマッチョ。
以下は会話からの抜粋。
「我々は消費者だ。ライフスタイルに仕える奴隷 殺人 犯罪 貧困 誰も気にしない。
それよりアイドル雑誌にマルチチャンネルTV デザイナー下着に、毛生え薬、バイアグラ、ダイエット食品。
タイタニックと一緒に海に沈めばいいんだ!パーフェクトを目指す事なんかない。
頭を切り替えて自然な生き方を」
「財産が何の評価に?車は関係ない。人は財布の中身でもファッションでもない」
「お前らはこの世のクズだ。このまま死んで悔いはないか」
「お遊びでどん底に落ちる事は出来ない あがくのはやめて流れに任せろ。あがくな!」
「痛みを感じろ!苦しみと痛みは尊いんだ!痛みから逃げるな!」
「”いつか死ぬ”って事を恐れず心に叩き込め。全てを失って真の自由を得る」
これらは全て自分との会話だった事が最後にわかる。
メッセージ性を受け取らなくていいって言ったけど、これらは響くものがある。
最初は映像のかっこよさに圧倒されるので、2回見ることをお勧めします。
ファイト・クラブを完成させた2人。ブラッド・ピットとエドワード・ノートン
完璧ですね。この2人は。言う事ないです。言葉にすればするほど魅力が伝わらない。
男は早く見たほうがいい。かっこいい男って彼らの事だから。
早ければ早いほどいいです。
彼女は彼氏に、お母さんは息子に見せてください。
暴力がかっこいい訳じゃないです。彼らの立ち振る舞いです。
もしかしたらタイラーに憧れてタバコのポイ捨てをしてしまうかもしれません。あの捨て方はかっこいい。
そしたらキツく叱ってください。ここは日本なので。
『ファイト・クラブ』のまとめ
これほど書きづらい映画はなかった。
大好きな映画なのに上手く書けない。
それはこの映画が言葉じゃ伝わらないからって知ってるからです。
デヴィッド・フィンチャーの映画で一番かっこ良くて、一番めちゃくちゃな映画です。
サブリミナル効果やメッセージ性とか色々言う人がいますが、それはとりあえず無視していいです。
この映画が公開されて20年近く経ちますが、一番かっこいい映画はこの『ファイト・クラブ』。
U-NEXT/PrimeVideoで配信中。
『ファイト・クラブ』のスタッフとキャストの他の映画
監督:デヴィッドフィンチャー:『パニック・ルーム』/『ゾディアック』/『ソーシャル・ネットワーク』
ブラッド・ピット:『マネーボール』/『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
エドワード・ノートン:『エドワード・ノートン おすすめ映画ランキングまとめ』
ジャレッド・レトー:『パニック・ルーム』
ホルト・マッキャラニー:『ルーザーズ』/『L.Aギャングストーリー』
*本ページの情報は2018年10月時点のものです。
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