『ナイトクローラー』☆☆☆☆☆☆☆☆ サイコパスの成長物語 ネタバレ映画レビューブログ

ナイトクローラー ☆☆☆☆☆☆☆☆




ナイトクローラー

サイコパスは最後までブレない。

【ストーリー】

人脈も学歴もないために、仕事にありつけないルイス(ジェイク・ギレンホール)。たまたま事故現場に出くわした彼は、そこで衝撃的な映像を撮ってはマスコミに売るナイトクローラーと呼ばれるパパラッチの姿を目にする。ルイスもビデオカメラを手に入れ、警察無線を傍受しては、事件現場、事故現場に駆け付ける。その後、過激さを誇る彼の映像は、高値でテレビ局に買い取られるように。やがて局の要望はエスカレートし、それに応えようとルイスもとんでもない行動を取る。

【キャスト】

ジェイク・ギレンホール:ルイス・ブルーム

レネ・ルッソ:ニーナ・ロミナ

リズ・アーメッド:リック

ビル・パクストン:ジョー・ロダー

アン・キューザック:リンダ

ケヴィン・ラーム

エリック・ラング

ジョニー・コイン

マイケル・ハイアット

マイケル・パパジョン

【スタッフ】

監督:ダン・ギルロイ

製作総指揮:ゲイリー・マイケル・ウォルターズ/ベッツィー・ダンバリー

脚本:ダン・ギルロイ

音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

2014年 118分

<シネマトゥデイより>

スポンサードサーチ

ナイトクローラーはサイコパスの成長物語。

ナイトクローラー

ナイトクローラーは普通の成長と成功の物語ではない。

何も持っていない主人公が徐々に成長し、最後は成功する。

流れはよくある成長物語の映画と一緒だ。

でも、主人公はサイコパスなのだ。

サイコパスの特徴を挙げます。

・良心が異常に欠如している

・他者に冷淡で共感しない

・慢性的に平然と嘘をつく

・行動に対する責任が全く取れない

・罪悪感が皆無

・自尊心が過大で自己中心的

・口が達者で表面は魅力的

<Wikipediaより>

主演のジェイク・ギレンホールは、このWikipediaを見て役作りしたのかな?

全てに当てはまります。

 

良心の欠如は冒頭から映し出される。

金網泥棒をしている所に警備員が駆けつける。

その警備員の腕時計を見て盗む。

これを当たり前のようにやるのだ。

そこに興奮や罪悪感は見せない。

「あの腕時計いいやつだな もらおう」

こんな感覚だろう。

彼にとっては特別な事ではないのだ。

ただ、自分が欲しいって思っただけだから。

 

そこから2時間、サイコパスの特性をフルに使い、成長し成功します。

ただ、見ている側は複雑な気持ちになる。

成功が素直に喜べないのだ。

言っている事は間違っていない事もある。

だけど、明らかに人の道を踏み外している。

 

監督はダン・ギルロイ。

脚本家として様々な作品に参加しています。

『キングコング: 髑髏島の巨神』や『ボーン・レガシー』など。

ちなみに兄貴はトニー・ギルロイ。

ボーンシリーズの脚本を書いています。

なんて兄弟だ!

ナイトクローラーのストーリー(ネタバレ)

ナイトクローラー

工事現場からフェンスを盗んでいる男、ルイス(ジェイク・ギレンホール)

警備員に止められるが、今度は警備員のしている腕時計に目が行き、それを奪うのだった。

盗んだフェンスや銅線、マンホールの蓋を売ろうとするも、買取業者からは買い叩かれる。

ルイスはそこで雇って欲しいと頼むが、盗人は雇わないと言われるのだった。

帰り道、車の運転中に交通事故の現場に遭遇する。

降りてみると、カメラを担いで撮っている男と出くわし、彼はそれをテレビ局に売り込むと言うのだった。

ルイスは自転車を盗んで換金し、そのお金でカメラと無線を傍受できる機械を買う。

ルイスは早速事故現場に向かい、刺激的な映像を撮り、ローカル局に売り込む。

担当してくれたのはディレクターのニーナ(レネ・ルッソ)

彼女はルイスの映像を買い、いくつか注文を付ける。

ルイスはアシスタントとしてリック(リズ・アーメッド)を雇い、より早く現場に駆けつける体制を整える。

ルイスは着実に仕事をこなし、収入を得ては新しい車や、カメラを購入して成長していく。

だが、競合他社に先に現場に到着される事もあり、良い映像が撮れない事もあった。

ある日、他社のカメラマンから手を組まないかと言われたが、ルイスは断る。

そして、そのカメラマンが運転する車に細工をして、交通事故を起こさせるのだった。

ルイスはその後も良い映像を撮り続け、ニーナへの態度も傲慢になる。

ニーナが担当している番組は視聴率が悪く、さらにニーナは契約最終年だった。

それを知っていたルイスは映像の買取とともに、肉体関係も強要するのだった。

ある事件で、ルイスは警察よりも早く現場に到着する。

犯人の顔や車を撮った後、事件現場に入り被害者なども撮影する。

その映像を放送した後、警察から犯人の顔を見てないかなどの事情聴取をされる。

そこでルイスは何も知らないと嘘をつくのだった。

ルイスはその後、犯人の住所を調べて尾行する。

そして、繁華街に出た所で警察に通報し、逮捕の瞬間を撮影しようとしたのだ。

ある中国料理店に入った犯人を確認し、警察に通報。

警察が駆けつけた所、犯人と撃ち合いに。

その後、犯人は車で逃走しルイスとリックは後を追う。

警察車両は事故を起こし、犯人の車も事故を起こす。

唯一追っていたルイスはカメラを担いで犯人の映像を撮る。

そして、リックを呼び、より近いアングルから撮影をさせる。

すると、犯人はまだ生きていて、リックは撃たれるのだった。

その後、犯人は駆けつけた警官によって射殺。

ルイスはリックの最期をカメラに収めるのであった。

この映像は評判を呼ぶ。

ルイスはその後、警察に事情聴取を受けるも、特に何もなく解放。

事業を拡大する為に、新たに3人のアシスタントを雇い、映像を撮りに出かけるのだった。

スポンサードサーチ

ナイトクローラーの気持ち悪さ。

ナイトクローラー

ルイスはサイコパスだ。

それは間違いない。

人の道を踏み外した行為を当たり前のようにやる。

窃盗、盗難は当たり前。

不法侵入し、良い画が撮れるように細工する。

重傷の人を撮影のしやすい場所に移動させる。

ライバルカメラマンの車に細工し事故を起こさせる。

テレビ局のディレクターには肉体関係を強要。

事件の犯人の証拠映像を隠蔽、虚偽。

アシスタントに嘘をつき、犯人によって殺させる。

これらを感情の高ぶりを見せず、淡々とこなす。

“ルイスに共感をさせない”

これが不気味だ。

 

ただ、この映画を気持ち悪くさせてるのは、ルイスだけではない。

 

テレビ局は視聴率至上主義だ。

ディレクターのニーナは倫理は無視。

だから撮ってくる映像に注文を付ける。

「望ましいのは、被害者が裕福な白人で、犯人は貧困者かマイノリティ」

「番組のエッセンスを人間に例えるなら、喉を切られ悲鳴をあげ逃げ回る女性ね」

こんな言葉をルイスに伝える。

そして終盤。

ニーナに事件の進展があった事を伝えに来るクルー。

殺された白人が麻薬を持っていて、実は事件は麻薬がらみだった事を告げていた。

だが、ニーナはそれを放送しなかった。

なぜなら、物語が台無しだから。

「私の物語は”郊外に忍び寄る犯罪都市”」

こんな理由だ。

そしてニーナはルイスに感謝もしていた。

「彼はみんなをレベルアップさせたの」

 

気持ち悪くさせたのはルイスだけではないのだ。

誰もが持ってるであろう道徳心や正義感。

これらが欠如している人が活躍する。

そして、彼らに天罰が下ることはない。

これが普通の映画と違い、後味の悪さを引き立たせる。

ナイトクローラーのジェイク・ギレンホール

ナイトクローラー

ジェイク・ギレンホール演じるルイスのはまり具合。

彼以外にこの役が思い浮かびませんでした。

似てるなって思ったのは、『ノーカントリー』のハビエル・バルデム。

こっちの方が無感情でしたが。

 

ルイスはサイコパスってだけで、無感情ではない。

論理的に話し、考える頭もある。

そして狂人でもない。

仕事に喜びを見出し、パートナーに怒り、観葉植物を愛す。

欠けてるのは”哀”だ。

しっかり自社を売り込む所とかは笑えた。

「うちの社名を口頭とテロップで入れてくれ」

重傷の人を助けるでもなく、位置を勝手に変えるような奴がこんな事言いますからね。

そしてアシスタントを殺した(させた)理由ね。

「信用できない従業員を雇い続けることで、会社の成功を逃すわけにはいかない」

いやいや、意味は分かるけど、やり方。

 

ルイスは勤勉で努力家で仕事にプライドを持っている。

いい画を撮る事に貪欲なのだ。

だからこそ、それを邪魔する存在には容赦しない。

そして、それを評価しない人間にも。

 

アシスタントに言われる。

「もっと人の気持ちを考えろ 人間扱いするんだ 見方が歪んでるんだ」

「お前の問題は人間を理解してない所だ」

こんな事を言われても無表情だ。

そして言う。

「僕の問題は人間嫌いにあるとしたら?」

ルイスは自分以外の人間の事はどうでもいいのだ。

それを淡々と演じるジェイク・ギレンホールは素晴らしかった。

 

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ではヴィランのミステリオを演じるけど、、、

あの作風に合うか心配だ。

でも、きっと完璧に演じるんだろうな。

スポンサードサーチ

『ナイトクローラー』のまとめ

ナイトクローラー

胸糞悪い映画ですが、オススメしたくなります。

サイコパスの成長と成功の物語。

見た後に爽快感はなく、最後までルイスに共感出来ない。

天罰が下ることもなく、観てる人がスッキリする場面はありません。

それでも観てほしい。

ある意味、純粋に良い画を撮りたいだけの人物の映画を。

U-NEXT/PrimeVideo/Netflixで配信中。

『ナイトクローラー』のスタッフとキャストの他の映画

監督:ダン・ギルロイ:『ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー

ジェイク・ギレンホール:『ゾディアック』/『ラブ&ドラッグ』/『サウスポー』/『ノクターナル・アニマルズ』/『エンド・オブ・ウォッチ


*本ページの情報は2019年2月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。