『ドライブ』☆☆☆☆☆☆☆ ギリギリの娯楽映画。ネタバレ映画レビューブログ

ドライブ ☆☆☆☆☆☆☆




ドライブ

スタント用のマスクはホッケーマスクと並ぶぐらい怖い

【ストーリー】

天才的なドライブテクを武器に、昼は映画のカースタント、夜は強盗逃し専門の運転手をしているドライバー(ライアン・ゴズリング)。ドライバーはアイリーン(キャリー・マリガン)にひそかに思いを寄せていたが、彼女には服役中の夫スタンダード(オスカー・アイザック)がいた。ある日、服役から戻ってきたスタンダードがガレージで血まみれで倒れている姿をドライバーが目撃し……。

【キャスト】

ライアン・ゴズリング:ドライバー

キャリー・マリガン:アイリーン

ブライアン・クランストン:シャノン

クリスティナ・ヘンドリックス:ブランチ

ロン・パールマン:ニーノ

オスカー・アイザック:スタンダード

アルバート・ブルックス:バーニー・ローズ

【スタッフ】

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン

製作総指揮:デヴィッド・ランカスター/ゲイリー・マイケル・ウォルターズ/ビル・リシャック/リンダ・マクドナフ/ジェフリー・ストット/ピーター・シュレッセル

原作:ジェイムズ・サリス

脚本:ホセイン・アミニ

音楽:クリフ・マルティネス

2011年 95分

<シネマトゥデイより>

『ドライブ』はギリギリの娯楽映画

ドライブ

この映画はギリギリの映画だと思う。

ギリギリ誰もが楽しめる。ギリギリの娯楽映画。

『ドライブ』というタイトルしか知らない人はビックリすると思う。

僕はカーアクション映画だと思って見始めたからびっくりした。トランスポーターみたいなのかなと。

カーアクションは計2回。しかも割と地味だ。逃げるより隠れてるし。

この映画はアクション映画ではない。ただ派手なスカッとした映画が見たい人には向いていないだろう。

ドライブの序盤。この映画大丈夫か?と不安に。

ドライブ

この映画、最初の40分ぐらいはほとんど何も起こらない。

最初に逃し屋としてのカーアクションがあるだけで、

そこからライアン・ゴズリングはほとんど喋らないし、

キャリー・マリガン演じるアイリーンと出会っていい感じになるのだが、

大きく発展して盛り上がるわけでもない。

前評判が高かった映画だけに不安になった。

これはただのオシャレ映画なのかと。

この映画。急にテンションが変わります。アクション映画ではなくバイオレンス映画でした。

頭がショットガンで吹き飛ばされ、目にフォークが突き刺さり、顔の原型がなくなるほど踏み潰されます。

最初の40分がどれだけ平和だったか。

ライアン・ゴズリングがアイリーンを見てる時のニヤケ顔が懐かしくなります。

内に秘めてる狂気が表に出てきます。怒りで汗が吹き出るほどに。

ある事件が起きてからの展開はテンポがよくあっという間にクライマックスまでいきます。

この疾走感は本当に良かった。

「自分で黙るか 歯をへし折られて黙るか」

こんなセリフが急に出て来ます。

ほとんど喋らない。過去を語らない。ドライブのライアン・ゴズリング

ドライブ

主人公のライアン・ゴズリング。名前がない。ドライバーは名前ではない。ただの職業だ。

そして寡黙。こんなに主人公が喋らない映画は少ない。マッドマックスのトム・ハーディより喋らない。

過去を語らない。でも過去を匂わす。只者ではない感が半端ないのだ。

なぜ天才的なドライブテクニックがあるのか。

なぜヤバイ奴や銃を前にしても平然としているのか。

なぜ躊躇なく人を殺せるのか。しかも容赦無く。

この辺の疑問は最後まで語られない。

いつもならそこが気になって説明不足すぎるだろと思ってしまう。納得いかないなと。

でもこの映画は説明なんていらなかった。

謎のままの方が見ていて楽しい、勝手に想像していたい。

これが実は元軍人で見たいな過去だったら興ざめだっただろう。

ライアン・ゴズリングの表情だけで感情を表す演技に詳細な過去はいらないなと思った。

ドライブはニコラス・ウィンディング・レフンでは珍しい豪華キャスト。

ドライブ

ライアン・ゴズリング/すっかり売れっ子。『ラ・ラ・ランド/LA LA LAND』を知らない人はいない。


キャリーマリガン/大好きな女優さん。ただただ可愛い。『華麗なるギャッツビー』のヒロイン


ブライアン・クランストン/大人気ドラマ『ブレイキング・バッド』のウォルター。


オスカー・アイザック/主演じゃないけど『エクス・マキナ』の人。この映画は是非見て欲しい。


ロン・パールマン/『ヘルボーイ』。アカデミー賞監督ギレルモ・デル・トロの映画。これも面白い。


今見ると豪華キャストになっています。

当時はまだギャッツビーのヒロインではなかったし、エクス・マキナにも出ていなかったので何とも言えないですが、、

こんな豪華キャストはニコラス・ウィンディング・レフンでは珍しいので。

初めて彼の作品を見る人にはとっつきやすいと思う。

もうこんな豪華キャストで映画を撮る事なさそうですし。

『ドライブ』のまとめ

ニコラス・ウィンディング・レフンの映画で誰もが楽しめる作品は少ない。

おそらく本人は気にしていないんだと思う。大衆の評価なんて。

僕みたいに楽しいか楽しくないかでしか映画を見れない人は向いていない監督だ。

それでもこのドライブに関してはオススメ出来る。是非見て欲しい。

R-15指定なのでグロいシーンがありますが、苦手な人でも見て欲しい。

バイオレンス映画だけどそこがメインではないので。

この映画は売れる前の監督とキャストというタイミングがバッチリハマった奇跡的な娯楽作品です。

『ドライブ』の監督とキャストの他の映画

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン:『ブロンソン』/『ネオン・デーモン

ライアン・ゴズリング:『ライアン・ゴズリング おすすめ映画ランキングまとめ

オスカー・アイザック:『ギリシャに消えた嘘』/『ワン・ナイト

ブライアン・クランストン:『潜入者』/『30年後の同窓会』/『疑わしき戦い