冷蔵庫の中で腐らせるか、鍋でスープにするか。
【ストーリー】
「デッドプール」のライアン・レイノルズ、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのエマ・ストーンらが共演したコメディドラマ。売れない作家リチャードには「キャプテン・エクセレント」という空想上の友人がおり、いつも彼に悩みを相談していた。スランプから抜け出すべくロングアイランドビーチのコテージを訪れたリチャードは、近所で暮らす17歳の少女アビーと知り合う。何かの縁を感じたリチャードは、子どももいないのにアビーをベビーシッターとして雇い、毎週金曜日にスープを作ってもらうことに。戸惑いながらも少しずつリチャードに心を開いていくアビーだったが、実は彼女にも「クリストファー」という空想上の友人がいて……。「オデッセイ」のジェフ・ダニエルズが主人公リチャード役を務め、キャプテン・エクセレント役をレイノルズ、アビー役をストーンがそれぞれ演じた。
【キャスト】
ジェフ・ダニエルズ:リチャード・ダン
エマ・ストーン:アビー
ライアン・レイノルズ:キャプテン・エクセレント
リサ・クドロー:クレア・ダン
キーラン・カルキン:クリストファー
ハンター・パリッシュ:ブライス
【スタッフ】
監督:キーラン・マローニー/ミシェル・マローニー
製作総指揮:ダン・ファイアマン/ダリン・フリードマン/アンドリュー・スペルマン/リラ・ヤコブ
脚本:キーラン・マローニー/ミシェル・マローニー
音楽:マーク・マクアダム
2009年 110分
<映画.comより>
ペーパーマンはライアン・レイノルズに何であんなスーツを着せたんだろう。
タイトルとジャケット写真のせいで大きく損をしている映画です。
『ぺーパーマン』のタイトルにスーパーマンの格好をしたライアン・レイノルズ。ジャンルもコメディ扱い。
そりゃビデオスルーな訳だ。キャストは豪華なのに。
この映画は全くコメディではないです。
おかしな格好をした空想上のヒーロー”キャプテン・エクセレント”が登場しますが面白い事をいう訳ではありません。
なぜなら彼は心を病んだ主人公のもう1人の自分。自分が作り上げた友人だから。
さらに、同じように心を病んだ女の子にも同じような友達がいて、普通に会話をします。
コメディだと思って見た人ー? はーい。僕でーす。
後悔しています。なかなか重いじゃないか。なんだあのジャケット詐欺は、、こんな気持ちになりたくて見始めた訳じゃないのに。
この映画、何でライアン・レイノルズにあんなスーツを着せたんだろ。分かりやすいヒーローの格好だけど。
主人公が2年生の時から40年以上も連れ添ってるから、子供の頃のヒーローのままだからかな。
これはもったいないと思う。そんな分かりやすいヒーローが浮きに浮きまくってるから。格好だけ。
ライアン・レイノルズはいいんだけど、このヒーローは狙って滑ってる寒さが前面に伝わってくる。
ペーパーマンで学ぶ。あれはイマジナリーフレンドって言うんだ。
この映画で学んだ言葉。”イマジナリーフレンド”空想の友人の事です。
この映画の主人公リチャード(ジェフ・ダニエルズ)は売れない作家。奥さんのクレア(リサ・クドロー)は外科医。
スランプから脱出し執筆に集中する為に郊外に引っ越してきた。夫婦仲は微妙だ。半別居中。
引っ越してきたものの執筆はいっこうに進まず、1行も書けない。いつも主人公の名前で躓くのだ。
この上手くいかない時に現れるのがイマジナリーフレンドであるキャプテン・エクセレント(ライアン・レイノルズ)
スーパーマンみたいな格好をした彼は、リチャードの良き友人であり助言者である。
執筆が進まないリチャードは街に出かける。そこで出会ったのがアビー(エマ・ストーン)
彼女もイマジナリーフレンドのクリストファー(キーラン・カルキン)がいる。
リチャードはアビーにベビーシッターを頼む。子供はいないけど。
そこから毎週アビーはリチャードの家に行き、スープを作る事に。
だんだん交流を重ねるうちに、お互い心を開いていき過去の事やパーソナルな部分を話しはじめる。
心に傷があるもの同士がお互いの傷を癒して、イマジナリーフレンドともお別れをして、ハッピーエンド。
最後強引にまとめました。雑ですみません。
本当は嫁との確執からの仲直りとか、イマジナリーフレンドとのお別れシーンがあるんですけど、、
そんな印象残ってない!
はっきり言おう。そんなに面白くないぞ!
展開がワンパターンなのだ。
リチャードが何か書き始める→書けない→キャプテン・エクセレント登場→アビー登場→また次の日、、、
基本的にこんな感じ。もっと他の展開ないんかい!
お別れシーンはちょっといい感じにはなるんですが、そんなにキャプテン・エクセレントに思い入れないし、空の彼方に飛んで行くんだけど、そんなヒーロー設定いらんて。そんな風に見てないから。だいぶ重いから。
ただ、クリストファーとのお別れは衝撃でした!
クリストファーはアビーの事が好きでいつもアビーの心配をしているキャラ。
なんだけど、、これってアビーが作り出してるんだよね?なのに、、だいぶ重い。
そんな彼の最期。アビーが家に帰ったら部屋で首を吊っているという、、、
何でそんな衝撃的なお別れ方してんだよ!
あれか?一生アビーに覚えてもらいたくてか?相手に傷を負わせて、その傷を見る度に思い出させるヤバイ発想のやつか?
ただここでも思う。クリストファーもアビーが作り出してるんだよね?
そんな感じでちょっとこのキャラ達に最後まで乗り切れなかった。
わりと良い事言ったりするんですよ。コメディじゃなくてドラマだから。
最初はちょっと良い映画っぽいぞってなるんですよ。
でも、終わってみれば意外と面白くなかったとなります、、
ペーパーマンは日本未公開なのに豪華キャスト!
キャストはみんな良かったです。冬の田舎町にピッタリ。そして豪華!
主演のジェフ・ダニエルズは最近だと『オデッセイ』に出演してましたね。いい感じに心を病んだおじさん役。
自分でも病んでるのを自覚している。執筆をしなければならないプレッシャーもある。どうにかしなきゃいけないって自分が一番よく分かってるのにどうする事も出来ない葛藤が凄い良かった。
「手に問題があるんだ うまく動かせない」
「この手で何かを生み出したい キリストだって大工だった 救世主で手に職まであった」
「僕は薄っぺらい存在だよ 紙商人(ペーパーマン)だ」
「手の使い道が分からないんだ」
これらは会話の中から出てきた言葉だが、彼の悩みの深さが垣間見える。
この深さは自分でしか分からない。だから周りは戸惑う。
正直ちょっとイラつくし、アーティスト気取りかよ。と少し冷めた部分もあるが、ジェフ・ダニエルズは素晴らしかった。
エマ・ストーンの説明をする時に可愛い以外の言葉が出てきません。この映画でもそう。可愛い。
どうしようもない彼氏(劇中では鳥の糞と呼ばれる)がいるが、多分好きじゃない。
心の隙間を埋める為だけの彼氏だ。いいな〜その役。
8歳の頃に双子の妹が一緒に遊んでた時に海で溺死した。それを助ける事が出来ず眺める事しか出来なかった後悔が彼女にはある。
今回は全くキラキラしていない役だ。可愛い役でもない。彼氏に大切にされないし。
それでも彼女が演じれば可愛いし、そんな子が悲しそうにしてるだけで胸が痛くなる。
エマ・ストーンは絶対にキラキラしてる役よりも、こっちの方がいい!
ライアン・レイノルズはデッドプールよりもグリーンランタンよりも先にヒーローを演じていました。
その名は”キャプテン・エクセレント”です。
金髪でスーパーマンの格好。見た目は完全にコメディ。でもまともな事しか言いません。
そのミスマッチを楽しまなければいけないんだけど、ちょっと狙いすぎで寒かったです。
でも、ライアン・レイノルズは良かった。絶妙に悲しそうな表情をするんですよ。彼。
病んでる心の分身だから自分がずっと居たらよくないって分かってるんです。
そんな彼は基本的に表情が悲しい。それがよく似合っていた。
他にも、奥さん役はドラマ『フレンズ』でフィービー(めっちゃ懐かしい!)を演じていたリサ・クドローが出演していたり、キーラン・カルキンは『スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』に出演してた子だったりと、地味に豪華です。
キーラー・カルキンの最後はショックです。首吊るなんて。あのシーンのせいで重みに拍車がかかった。
ちなみにキーラン・カルキンの兄貴はマコーレ・カルキンです。初めて知った!
『ペーパーマン』のまとめ
この映画をコメディでジャンル分けした人は絶対に中身を見ていない。
完全にドラマ!しかも重めの!
僕はあまりハマらなかったけど、この手の映画が好きな人は絶対にいます。
心に傷を負っていて、自分でもどうすればいいか分からなくなってる人の再生物語です。
なのでコメディだと思って手を伸ばしてない人は勿体無い。
ジャンル分けした人!どこがコメディやねん!ふざけんな!
『ペーパーマン』のスタッフとキャストの他の作品
監督:キーラン・マローニー/ミシェル・マローニー:『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』(脚本)
ジェフ・ダニエルズ:『LOOPER/ルーパー』/『イカとクジラ』
エマ・ストーン:『エマ・ストーン おすすめ映画ランキングまとめ』
ライアン・レイノルズ:『アドベンチャーランドへようこそ』/『デンジャラス・ラン』/『ハッピーボイス・キラー』/『クリミナル 2人の記憶を持つ男』
*本ページの情報は2018年10月時点のものです。
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