「正面からでろよ」
「出るさ そうすべき時が来たらね」
【ストーリー】
マンハッタンの銀行で強盗事件が発生し、犯人グループのリーダー、ダルトン(クライブ・オーウェン)は人質を取って銀行に立てこもってしまう。現場に急行した捜査官フレイジャー(デンゼル・ワシントン)は事件発生から7時間経っても行動を起こさない犯人たちに対し、時間稼ぎをしているのではないかとの疑問を抱き始める。
【キャスト】
デンゼル・ワシントン:キース・フレイジャー
クライヴ・オーウェン:ダルトン・ラッセル
ジョディ・フォスター:マデリーン・ホワイト
クリストファー・プラマー:アーサー・ケイス
ウィレム・デフォー:ジョン・ダリウス
キウェテル・イジョフォー:ビル・ミッチェル
【スタッフ】
監督:スパイク・リー
製作総指揮:ダニエル・M・ローゼンバーグ
音楽:ジョン・キリク/カレン・ケーラ・シャーウッド/キム・ロス/テレンス・ブランチャード脚本:ラッセル・ジェウィルス
2006年 128分
<シネマトゥデイより>
インサイドマンはスパイク・リーによるエンタメ映画。
インサイドマンの監督はスパイク・リー。
以前このブログで紹介した『25時』の監督だ。
この人がエンターテイメント100%に振った映画を撮るのは珍しい。
いい意味でメッセージ性が薄いのだ。
インサイドマンは。
銀行強盗VS警察
こんな分かりやすい構図はないだろう。
ここにメッセージ性を持ち込む方が無理がある。
でも、ちょくちょくあるシーク教の人物描写や、子供が遊んでるゲーム、現場の警察官の発言だったりにスパイク・リーのエッセンスが入っていたけど。
やっぱりこの人はどんな映画を撮っても差別が根底にあるんだなと思わされる。
そしてエンターテイメント映画として面白い。
脚本は良い。誰も殺さず、何も盗まない(実は盗んでいたけど)、逃げるまでのトリックも無理がない。
この手の映画はそれはなしだろ!
いやいやただのラッキーじゃん!とかになりがちだ。
でも今回の強盗はピンチゼロ。
完璧にこなす。
壁の裏に潜んでるはギリギリOKかな!
1週間もいれば職員が気づきそうなもんだけど、何か棚の位置変わった?みたいな。
そのせいで警察達が無能に見える。
事件自体は何も解決しなかったし。
ただ、ちょっと長く感じてしまった。
インサイドマンは時間軸が頻繁に変わるのだ。
事件当日と事件後の取り調べと。
そんなに取り調べの描写必要だったかなー多いよなー重要な事いう訳でもないし、、1人だけいたけど、、
あとは、ジョディ・フォスターの役いる?
交渉らしい交渉なかったし。
緊張感ないし。
なんか無理して黒幕の過去と、ナチスとの繋がりを見せようとしてテンポ悪くなってる気がします。
エンタメ映画なんだから、そこまで風呂敷広げなくてよかったんじゃないかなー。
強盗事件が終わってからまだ20分もあるんかい!ってなります。
インサイドマンの銀行強盗の手順は完璧。無能すぎる警察。
ストーリーを簡単に説明すると、銀行強盗VS警察です。
銀行内にいた人全員に目隠しをし、同じ格好をさせて最後は全員を解放、そこに紛れて犯人達も一緒に逃げる。
警察達と唯一コンタクトをとっていた強盗団のリーダー、ダルトン(クライブ・オーウェン)は銀行内の備品室に新しい壁を即席で作り身を潜める。
そして1週間後に堂々と正面玄関から退散。
だからインサイドマンなのかー。
警察は銀行にいた全員に取り調べをしたが誰も容疑者の顔を知らず、名前も分からない。
怪しいやつですら分からないのだ。
ただ、今回の強盗で現金は盗まれず負傷者も出なかった。
そこで捜査に当たっていたフレイジャー(デンゼル・ワシントン)とミッチェル(キウェテル・イジョフォー)の上司はこの事件を揉み消すようにと2人に伝える。
それでも捜査を続けた2人はある貸金庫の情報が漏れている事に気付く。
その貸し金庫のデータがないのだ。
その貸し金庫の保有者は強盗に入られた銀行の会長だった。
犯人達の目的はその貸し金庫の書類とカルティエの指輪で、それらを辿ると会長の過去の悪事が表に出るのだ。
会長は有能で繋がりが豊富なマデリーン(ジョディ・フォスター)を使い、その書類を強盗達に奪わせないように仕向けるが交渉は失敗。
強盗達はお金じゃなくて、その書類が目当てだったからね。
フレイジャーとミッチェルはその貸し金庫を捜査する。
するとそこにはカルティエの指輪と、”この指輪を追え”というメッセージが入っていた。
ダルトンは警察とのコンタクトをとる中、フレイジャーは信頼できるとふんだのだ。
そこからはこの指輪を手掛かりに会長を追い詰めて終了。
家に帰ったフレイジャーのポケットには小さいダイヤが一つ入っていた。
それはダルトンが貸し金庫から盗み出したダイヤであった。
かなり端折っています。
僕のブログはストーリーを端折りがちです。
銀行強盗が終わるまでは本当に良くできた話しです!
普通に銀行強盗で使えるんじゃね?と思うぐらい。
どこも破綻してないし、よくある仲間内でもめるとか、仲間に無能の奴がいるとか、人質に元軍人がいるとかありません。
クールな強盗。
目的もお金じゃない。
クライブ・オーウェンがリーダー。
カッコ良すぎです。全てが。
「正面からでろよ」
「出るさ そうすべき時が来たらね」
この会話が伏線になっているんですねー正面から出ましたからね。
1週間後ですけど。
ただ、それに比べて警察達よ。
何してんだ。
ってか、何もしてねーじゃねーか!
ちょっと前に大きな失敗をして名誉挽回に燃えるフレイジャーとミッチェルのコンビ。
めちゃくちゃ調子良いお気楽コンビ。
大掛かりな銀行強盗の捜査なのに軽い。ある意味最高ですが、、
無能すぎる。何も解決しません。銀行強盗に関しては。佇まいだけカッコイイ。特にハットを被ったデンゼル・ワシントンが。
彼らが本領を発揮するのは最後の20分です。ダイヤを調べる所から。
相手の甘い誘惑に乗らず信念のある警察でした。お調子者なのは変わらないけど、、
インサイドマンの豪華なキャスト達。その中でも一番はクライブ・オーウェン
デンゼル・ワシントン/クライヴ・オーウェン/ジョディ・フォスター/クリストファー・プラマー/ウィレム・デフォー/キウェテル・イジョフォー
この豪華さはなかなか見れないんじゃないかと。
しかも旬とか、話題のとかって訳ではない。実力派のキャストが集結しているのだ。
デンゼル・ワシントンとキウェテル・イジョフォーの黒人コンビはまた見たい。ノリがちょうど良い。
クリストファー・プラマー/悪い事してますって顔です。上品さの奥にあるんです。
クライヴ・オーウェン/最高です。カッコ良すぎです。イギリス人の気品なのか分かりませんが、このイギリス人特有の上品さが強盗役でも出てます。この映画のMVPです。
ジョディ・フォスター/いらんかった。彼女が悪いんじゃなくて、この役が。何もしてないもん。それを彼女が演じてしまうと何かあるんじゃないかと思わせてしまう重みがある。その重みが邪魔だった。
ウィレム・デフォー/はい。無駄遣いです。ただ彼の眼力は半端ない。何もしないけど。
ちょっとこの豪華さがスパイク・リーらしくなかったな〜もっと絞ってよかったのに。
『インサイドマン』のまとめ
インサイドマンは面白い大人のサスペンス映画です。
銀行強盗をしますが派手さはありません。
撃ち合いもないです。
それでも最後まで楽しめるのは脚本の素晴らしさとキャストの個性が光ってるからです。
2回見ても楽しめる映画なので、1回目でポカンとした人は是非2回目を。
色々なセリフが伏線になっています。
ははーこれもかーとなります。
ただ、2回見てもジョディ・フォスターとウィレム・デフォーの良さには気づけませんでしたが。
あと、黒幕は誰なのかってのは他の人のブログ読んでください。
恐らくあいつですが明確に語られないので。
ナチスとか無駄に絡めなくてよかったなーというのが正直な感想。
PrimeVideoで配信中。
『インサイドマン』のスタッフとキャストの他の映画
監督:スパイク・リー:『25時』
デンゼル・ワシントン:『マイ・ボディガード』/『デンジャラス・ラン』/『2ガンズ』/『ザ・ウォーカー』/『クライシス・オブ・アメリカ』
クライヴ・オーウェン:『キラー・エリート』/『シューテム・アップ』
ジョディ・フォスター:『おとなのけんか』/『パニック・ルーム』
*本ページの情報は2018年10月時点のものです。
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