『25時』☆☆☆☆☆☆☆☆ エドワード・ノートンの独白 ネタバレ映画レビューブログ

25時 ☆☆☆☆☆☆☆☆




25時

引き込まれる映画。

【ストーリー】

ニューヨーク。ドラッグ・ディーラーだったモンティは、何者かの密告で麻薬捜査局に逮捕され、保釈中の身だった。そして、25時間後には7年の服役のために収監される。その現実に打ちひしがれる彼は、馴染みの店で最後の夜を明かそうと2人の親友、高校教師のジェイコブと株式ブローカーのフランクを誘う。また一方で、恋人ナチュレルが密告者ではないかと疑惑を募らせるモンティ。こうして、彼のシャバでの最後の夜が始まるが…。

【キャスト】

エドワード・ノートン:モンティ・ブローガン

フィリップ・シーモア・ホフマン:ジェイコブ・エリンスキー

バリー・ペッパー:フランク・スラッタリー

ロザリオ・ドーソン:ナチュレル・リヴェラ

アンナ・パキン:メアリー・ダヌンツィオ

ブライアン・コックス:ジェイムズ・ブローガン

トニー・シラグサ:コースチャ・ノヴォトニー

ヴァネッサ・フェルリト

イザイア・ウィットロック・Jr

パトリス・オニール

ミシャ・クズネツォフ

【スタッフ】

監督:スパイク・リー

製作総指揮:ニック・ウェクスラー

原作:デイヴィッド・ベニオフ

脚本:デイヴィッド・ベニオフ

音楽:テレンス・ブランチャード

2002年 135分

<allcinema ONLINEより>

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25時は135分間キャストに引き込まれる映画。

25時

この映画は静かだ。

エドワード・ノートン演じるモンティが刑務所に入るまでの25時間を丁寧に描く。

特に大きな事件が起きたり、ハラハラドキドキする展開はない。

この映画で描かれるのは友情・家族・不安・苛立ち。

何が良かったのか説明するのが難しい。

135分と少し長く静かな映画だ。

眠くなってもおかしくない。最後にどんでん返しなんて起きる映画ではないし。

それでも気づいたらエンディングを迎えていた。

それぐらい引き込まれる映画だ。

刑務所に入るまでの25時間。そんな経験をする事は普通はない。

それでも、モンティの心情がしっかり伝わってくる。

周りの友人の気持ちもちゃんと伝わってくる。

キャストに引き込まれる映画です。

25時間で何をするか。

25時

モンティ(エドワード・ノートン)が25時間で何をするか。

父親と会い、親友に会い、恋人と会い、ケツ持ちに会い、最後は父親の車で刑務所に向かう。

簡単にまとめるとこれだけだ。

ケツ持ちのマフィア以外の共通点として後悔がある。

モンティ自身も後悔している。俺は何をしてたんだ。人生をフイにしやがってと。

そして怯えている。2枚目の白人が刑務所でどういう扱いをされるか知っているからだ。

この後悔は父親、親友、恋人にもある。何でモンティを止めれなかったのかと。


父親は家庭環境のせいだと感じて自分を責める。

自身が経営しているバーがモンティの収入で助かっていた部分があるからだ。あとは幼い時の母親の死。これらがモンティを駄目にさせたと思っている。


親友は2人。教師のジェイコブ(フィリップ・シーモア・ホフマン)と株ディーラーのフランク(バリー・ペッパー)

彼らも幼い頃からの親友を何故止めれなかったのか後悔していた。

周りにろくでもない奴らがうろついても何も言えなかったと。

ジェイコブはモンティが出所したら温かく迎えると言うが、フランクはもう関係は終わりだと言う。

この考えの違いが2人のキャラクターの違いだ。でも共通しているのは2人ともモンティの親友という事だ。

モンティの事を好きだからこその考えの違いなのだ。


恋人のナチュレルはモンティを警察にタレ込んだと思われていた。

だから最後の日でもモンティにつれない態度をとられる。

自身はプエルトリコ系の移民だが、モンティと付き合うまでは行った事がなかった。

フランクとの口論でモンティとの贅沢な暮らしを黙って享受していた事に気付かされる。

自分は何百回も足を洗えと言ったけどモンティがやめなかったとは言う。でも一緒に生活していたのだ。

ここにも止めれなかった後悔がある。


警察にタレ込んだのはマフィアの手下でモンティと親しくしていた奴だったのだが、そんな事はどうでもいい。

この映画は後悔が1つのテーマになっている。

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25時のハイライトはエドワード・ノートンによる6分間の独白。

25時

父親の店でモンティが独白するシーンがある。約6分間の独白だ。

このセリフには監督であるスパイク・リーの伝えたかった事が全て詰まっている。

以下、独白のセリフである。長いが見て欲しい。


俺も お前も この街も 街の奴らもクソったれ

うすら笑いを浮かべて金をせびる物乞い

車の窓を汚くする窓拭き野郎 定職につけ

オンボロタクシーで飛ばすシーク教徒とパキスタン人

毛穴から噴き出すカレーの悪臭

テロリストどもスピードを落とせ!

チェルシーのホモ 脱毛した胸 鍛え上げた二頭筋 俺の駐車場でフェラし合い ケーブルテレビでしごく

高すぎる果物を売る韓国人 花までラッピングしやがる 10年もいるのに英語はダメ

ブライトン・ビーチのロシア人 カフェに座り砂糖をしゃぶりながら紅茶を飲むギャングども 悪事は故郷に帰ってやるがいい

黒い帽子のユダヤ人 フケだらけの黒服で47丁目”ダイヤ街”をうろつき 南ア産のダイヤをさばく

株のブローカーども 自称”宇宙の支配者” 『ウォール街』のM・ダグラスに憧れ勤勉な市民から金を奪う悪党ども エンロンの奴らを終身刑でブチ込め! ブッシュとチェイニーは知らなかった? ざけんな! タイコク インクローン アデルフィア ワールドコム!

プエルトリコ人ども 1台の車に20人 福祉手当で遊びまくる

でも奴らよりもっとクソなのはドミニカ人

ポマードべったりイタリア人ども

トレーニングウェアにメダル J・ジアンビーのバット片手に『ザ・ソプラノス』のオーディションに殺到

アッパー・イーストサイドの金持ち女 首にはエルメスのスカーフ 顔は厚化粧 美容整形のしすぎで異様に突っ張ってる 目も当てらんないぜ

アップタウンのブラザーども 掴んだボールは離さない ディフェンスは嫌い ルールは無視 そのくせ白人を責める 奴隷制度は137年前に終わったんだ 過去のことは忘れろ!

腐った警官 犯人の肛門に棒 丸腰の男に41発 誰も真実を語らず 市民の信頼を裏切った

子供の体をまさぐる堕落した神父ども 俺たちを地獄の底に突き落とす くたばれ! イエスが苦しんだのは十字架で1日 地獄で2日 なのに天国で天使に称賛される 7年間監獄に入ってみろ!

オサマ・ビンラディンもアルカイダも原理主義者どもはくたばれ!

罪のない犠牲者に代わりお前らを呪ってやる 地獄の底で永遠に ジェット燃料に焼かれろ

ターバンの奴ら 俺のアイルランド系の尻にキスをしろ

ジェイコブ・エリンスキー いつも愚痴ばかり

フランク・スラッタリー 俺の親友 いつも俺の恋人のケツを見てる

ナチュレル・リヴェラ 信じてたのに俺をタレ込んだ お前のせいでムショへ クソアマ!

嘆いてばかりいる親父 カウンターの後ろでソーダを飲み 消防士に酒を出し ヤンキースを応援する

この街もクソくらえ!

長屋もパークアヴェニューのペントハウスも ブロンクスの公営住宅 ソーホーのロフト アルファベット・シティ パーク・スロープ スタテン島の家も

地震で崩れろ 炎に飲まれろ 焼け落ち 灰になり 洪水が押し寄せ ネズミに汚染された街を沈めてしまえ

いや、クソったれなのはお前だ 人生をフイにしやがって大バカ野郎!


最後はしっかりこの映画の主人公であるモンティの後悔に繋げていたが、途中まではモンティのキャラクターを借りたスパイク・リーの独白だろう。

ここにリアリティを感じるのは、彼のこれまで撮ってきた映画の功績があるからだ。

Wikipediaには発表する作品ごとに社会的・政治的な問題を扱い、論争を巻き起こす事で有名であると書かれるような監督なのだ。

25時は彼の映画の中ではとっつきやすい映画である。もし気に入ったなら是非他の作品も見てほしい。

日本人だと理解しきれない部分もあるが、見なければいけない映画ばかりだ。

25時を彩る名優達。エドワード・ノートン/フィリップ・シーモア・ホフマン/バリー・ペッパー

25時

この3人が引き込むような静かで重厚な演技を魅せる。

主演のエドワード・ノートンは『アメリカンヒストリーX』以来のハマり役だと思う。

みんなの前では静かで冷静な自分を装っているが、後悔と怯えがたまに顔を出す。

鏡に向かっての6分間の独白は是非見てほしい。表情と声でこんなにも人を惹きつけるか。


フィリップ・シーモア・ホフマンはこの頃は少し痩せていて、ちょっとマット・デイモンに似ている。

やんちゃな生徒の事を好きになってしまい、自分でもどうしていいか分からなくてなっている様が似合っていた。

この人がもう見れないのが本当に悲しいな。主演でも助演でも輝く素晴らしい俳優さんだったのに。


バリー・ペッパーは強気な性格と優しさが混在している様が良かったですね。

ハイライトは最後のモンティを殴るシーン。

ここでグッとこない人はこの映画を見直したほうがいい。それぐらい良いシーンだった。

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『25時』のまとめ

大好きな映画なので是非見てほしい。

どんな映画?何がそんなに良いの?と聞かれると説明が少し難しい。

友情とか後悔を描いているけど、なんかそんな言葉では足りない気がする。

空気感を味わってほしい映画です。

最後のモンティのifが彼の後悔を物語る。

U-NEXTで配信中。 

『25時』のスタッフとキャストの他の映画

監督:スパイク・リー:『インサイドマン

エドワード・ノートン:『エドワード・ノートン おすすめ映画ランキングまとめ

フィリップ・シーモア・ホフマン:『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』/『その土曜日、7時58分』/『マネーボール』/『リプリー』/『レッド・ドラゴン

バリー・ペッパー:『プライベート・ライアン

ブライアン・コックス:『ジェーン・ドゥの解剖


*本ページの情報は2018年10月時点のものです。
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