『真実の行方』☆☆☆☆☆☆☆☆ エドワード・ノートン衝撃のデビュー作。ネタバレ映画レビューブログ

真実の行方 ☆☆☆☆☆☆☆☆




真実の行方

何も知らずに見て欲しい。

【ストーリー】

大司教惨殺事件で逮捕されたのは、彼の侍者のアーロンという青年だった。売名家と呼ばれている弁護士マーティンは、事件の話題性から無償での弁護を申し出た。あどけないアーロンの表情を使ったマーティンの作戦も、明らかにされていく宅地開発に絡む大司教への恨みや“悪魔払い”の名のもとにビデオに収められた醜聞も、元恋人の検事ジャネットによって次々と提出される物的証拠の前にはなす術が無かった。そんな時、アーロンの精神分析を担当したアーリントン女医がつかんだ事実とは……。

【キャスト】

リチャード・ギア:マーティン・ベイル

ローラ・リニー:ジャネット・ベナブル

エドワード・ノートン:アーロン・スタンプラー

フランシス・マクドーマンド:モリー・アリントン

アルフレ・ウッダード:ミリアム・ショート判事

ジョン・マホーニー:ジョン・ショーネシー

【スタッフ】

監督:グレゴリー・ホブリット

製作総指揮:ハワード・W・コッチ・Jr

原作:ウィリアム・ディール

脚本:スティーヴ・シェイガン/アン・ビダーマン

音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード

1996年 130分

<allcinema ONLINEより>

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真実の行方はラストだけで名作に!

真実の行方

衝撃のラスト!

こう紹介をされる映画がある。

『ユージュアルサスペクツ』や『ファイト・クラブ』、『セブン』などが有名か。

はっきり言ってこの紹介の仕方は最悪だ。

これから面白い話するね。

と言われて面白かった事など一回もない。

それと同じで衝撃のラストと言われると構えてしまう。

どうせ何かあるんだろうなと思って見る映画は楽しさ半減だ。

っで、この映画。『真実の行方』

この映画はまさに衝撃のラスト。

そして後味の悪さ。

このラストが真実の行方の9割を占めていると言っても過言ではない。

約2時間ある弁護士と検事のやり合いははっきり言ってそんなに面白くない。

財団の話や街の再開発は蛇足だと思う。

でも、真実の行方は名作の1つだ。

衝撃のラストだけで名作入りをしている。

何の予備知識を持たずに見たらどれだけ楽しいか。

情報が簡単に手に入る時代。

それが映画の楽しさを奪っている。

真実の行方はその最たる例だろう。

もし友達に勧める時は黙った勧めてください。

真実の行方は何も知らずに見なければいけない!

真実の行方

シカゴのカトリック教会で大司教が惨殺される。

血まみれの服装で現場から逃げる犯人と思われる人物の逃走劇はテレビで中継されていた。

捕まったのは大司教の侍者だったアーロン(エドワード・ノートン)

弁護士のマーティン(リチャード・ギア)はテレビ中継を見ていて、この話題の事件の弁護を無償で買って出るのだった。

アーロンは自分は殺していないと主張。

大司教にはホームレスをしていた時に救ってもらった恩があり父親同然の存在だったと言う。

その時の記憶はないが大司教の部屋で別の人物を見たと言う。

さらにアーロンのおどおどした表情を見たマーティンは別の真犯人がいると考える。

マーティンはアーロンが失っている記憶を呼び戻そうと精神分析医のモリー(フランシス・マクドーマンド)を頼る。

だが、検事のジャネット(ローラ・リニー)が提出する証拠はアーロンが犯人である事を示していた。

マーティンは大司教の財団が街の再開発で市の上層部と手を組んでいた事実を掴む。

だが、大司教は再開発によって家を追われた貧困層に同情し再開発はストップしていた。

それにより市の要人は大損害を被っていた。

これらの事から大司教はアーロン以外の人物に殺されたと強く思う。

さらにアーロンと同じく侍者をしていた人物が不審な動きをしたため追う事に。

その人物からアーロンは大司教の命令で彼女とのポルノを撮られていた事がわかる。

さらにアーロンの彼女が死んでいた事も。

やはり復讐でアーロンが大司教を殺したんじゃないかと考え直すマーティン。

問い詰めた結果、アーロンは態度が一変。

攻撃的な態度になり、マーティンの呼び方も変わる。

彼の名前はロイ。

アーロンがピンチになった時に表れる別人格だった。

彼は自分が大司教を殺したと告白する。

あのセックステープが動機だったと。

モリーによるとアーロンは幼い頃の父親からの虐待によってもう1つの人格が形成されたと。

アーロンは犯罪者ではなく、病気の若者。刑務所ではなく病院に行くべきだと言う。

だが、第三者の犯行の線で裁判を進めていたマーティンは困る。

途中から答弁は変更できないし、心神喪失の証明は難しいと。

アーロンが父親と大司教から虐待を受けていた事実を陪審員に知らせる方法を考える。

その結果、相手の検事にセックステープを渡して相手から証拠の提出をさせようと考える。

検事は殺人の動機が知りたかったので、このセックステープを法廷に提出。

これで証拠と動機が揃ったのでマーティンの敗訴が確定的に。

マーティンはモリーを証言台に呼び、アーロンは二重人格だと説明させる。

だが、根拠がなく今まで第三者の犯行で裁判を進めていた為この発言は無効になる。

今度はアーロンを証言台に呼びだす。

そこでマーティンはアーロンにストレスを与える。

さらに検事からの圧力も加わりアーロンは証言中にロイに切り替わる。

ロイは検事の首を絞めたりして暴走。

周りの警備員に取り押さえられる事態に。

この光景を見た判事は裁判の無効を言い渡すのだった。

その後、アーロンの元を訪れたマーティン。

彼は法廷での暴走を覚えていなかった。

裁判が無効になりアーロンは無罪。

病院に行き精神鑑定をする事を伝える。

喜ぶアーロンはマーティンにお礼を言う。

「検事にお詫びしてください 首が早く治るように」

この言葉を聞いたマーティンは違和感を覚える。

「何も覚えてないと言ったはずだ なぜ彼女の首の事を」

手を叩き、笑みを浮かべるマーティン。

「さすが頭がいいや マーティン あんたの嬉しそうな顔を見て つい…でも良かった 本当は打ち明けたくて。どっちに話させようかと アーロンかロイか 弁護士と依頼人の関係だから秘密を話そう どっちから聞こうが話は同じさ」

「ロイはいなかった」

「あんたがそんな事言うなんてがっかりだ。存在してないのはアーロンの方なのさ」

これを聞いて呆然とするマーティン。

彼は静かに裁判所から立ち去るのだった。


最後が全てです。

アーロンは二重人格じゃなかった。

そもそもアーロンはいなかった。

それをわざとマーティンに伝える。

その時のマーティンの表情。

マスコミがいる表口ではなく、裏口からひっそりと出るマーティン。

後味の悪いラスト。

でも、不快感はなかった。

それはアーロンという人物に不快感がなかった訳ではない。

映画の終わり方としては最高だったから不快感を感じさせないのだ。

最後のアーロンの告白まではあまり面白くない。

意味のない宅地開発のくだり。

地元の悪い連中とのやり取り。

元彼女の検事との関係。

これらは全くいらなかった。

さらに言うと弁護士側の連中の軽さが気になる。

弁護を無償で受ける動機も、注目を集めてる事件だからと軽い。

弁護も最終的には勝ったけど、検事との頭脳戦みたいな描写はない。法廷物としてはイマイチだ。

何よりもリチャード・ギア。

彼のアメリカンジゴロのキャラは真実の行方には不似合いだ。

彼の軽い感じ。

内には熱いものを秘めてそうな言葉もあったけど説得力はない。

だから最後に裏切られた時もそこまでかわいそうではない。

上手く騙されたなーってだけだ。

この最後までイマイチ面白くない映画が名作の1つに挙げられるのはラストの秀逸さ。

エドワード・ノートンの完璧な演技のお陰だろう。

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真実の行方はエドワード・ノートンじゃないと成立しない!

真実の行方

真実の行方がデビュー作のエドワード・ノートン。

怪物です。

主演のリチャード・ギアがかわいそうになる。

エドワード・ノートンの演技がなければ真実の行方は何の説得力もなく、ただのつまらない法廷映画に成り下がっていた。

二重人格のリアリティが真実の行方の肝だ。

それを見た人全員に信じさせたエドワード・ノートンは怪物だ。

そして最後の告白の場面。

嬉々としてそれまでの事を語るエドワード・ノートン。

このデビュー作で受賞こそ逃したものの、アカデミー賞助演男優賞にノミネート。

ゴールデングローブ賞では受賞をしている。

『真実の行方』のまとめ

真実の行方

何の予備知識を持たずに見てほしい映画です。

この記事を読んでいる時点でそれは叶わないのですが、、、

友達にまだ真実の行方を見ていない人がいれば何も言わずにオススメしてください。

ストーリーの大司教によるセックステープ。

これは『スポットライト 世紀のスクープ』でも似たような事件が題材になっていた。

アメリカのカトリックの問題は昔からあったのだろう。

真実の行方ではそこが主題になっていないが、暗に告発をしていたに違いない。

罪が証明されるまで人は無実。

僕は基本的に人間は善だと信じている。

犯罪は悪人が犯すものとは限らない。

善い人間がとんでもない犯罪を犯す事がある」

こうリチャード・ギアが話すシーンがある。

彼が弁護士をやっている理由みたいなものだ。

この言葉が最後の裏切りによってどう変わったか。

想像するだけで後味が悪い。

でも、映画としては最高のラストだ。

U-NEXT/Netflixで配信中。 

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*本ページの情報は2018年11月時点のものです。
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