列車が暴走してるだけなのに!
【ストーリー】
操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、整備ミスによって走り出す。大量の化学薬品とディーゼル燃料を搭載した777号を止めるべく、鉄道会社と警察は手を尽くすが、列車はさらに加速していく。事態を察知したベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)は、この日初めてコンビを組んだウィル(クリス・パイン)と共に、決死の覚悟で暴走列車に立ち向かう。
【キャスト】
デンゼル・ワシントン:フランク・バーンズ
クリス・パイン:ウィル・コルソン
ロザリオ・ドーソン:コニー・フーバー
イーサン・サプリー:デューイ
ケヴィン・ダン:ガルビン
ケヴィン・コリガン:ワーナー
ケヴィン・チャップマン:バニー
リュー・テンプル:ネッド
T・J・ミラー:ギリース
ジェシー・シュラム:ダーシー・コルソン
デヴィッド・ウォーショフスキー:スチュワート
ミーガン・タンディ:マヤ
監督:トニー・スコット
製作総指揮:クリス・シアッファ/リック・ヨーン/ジェフ・クワティネッツ
脚本:マーク・ボンバック
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
2010年 98分
<シネマトゥデイより>
アンストッパブルはただ機関車が暴走しただけなのに。
実際の列車事故が基になっているアンストッパブル。
衝撃を受けました。
ストーリーは簡単で暴走列車を止めるってだけ。
まあそれが困難を極めるんですけどね。
見終わって思ったのは大分脚色してるだろー!だ。
考えられないミス。
ありえない作戦。
都合よく積んだ毒物。
呑気な社員。
楽しむ地元住民。
こんなんリアルじゃない。
と思ってたんだけど、、
アンストッパブルのストーリー(ネタバレ)
舞台はペンシルベニア州。
ある日、ディーゼル機関車「777号(通称トリプルセブン)」と「767号」の重連での牽引による39両編成・全長800mの貨物列車の操車中に作業員がミスをした為無人走行を始める。
ブレーキをかけていた為、低速で進んでいると思われたがそのブレーキは効いてなく高速走行をしだす。
積荷には発火性の強い有毒化学物質を大量に積んでいた。
この機関車の行き先はスタントンの市街地で、そこには住民がたくさん住んでいた。
操車場長のコニーは上司に街に着く前に脱線させるべきと提案するが、会社の損害を考えた上司は却下する。
暴走機関車を止める為に上司が考えたのが、暴走機関車の前に機関車を走らせブレーキをかけ、減速させた暴走機関車の上からヘリで人を降ろし、ブレーキをかけさせるだった。
だが、この作戦は失敗。
上から降ろされた操作員は負傷。
ブレーキをかけたベテラン社員は死んでしまう。
ベテラン機関士のフランク(デンゼル・ワシントン)と新人のウィル(クリス・パイン)は初めてコンビを組む。
仕事に対してあまり真面目に取り組まないウィルをフランクは何度か咎める。
険悪な関係の2人にある情報が入る。
暴走機関車が同じ線路にいる。脇の線路に逃げて回避しろと。
フランクとウィルの機関車は寸での所で回避する。
フランクはこのままだとスタントンの街に被害が及ぶと考え、暴走機関車の後を追うことに。
ウィルも最初は渋るが地元の街が危ないと知り、一緒に追う。
暴走機関車を後ろから追い練結して逆方向に引っ張る作戦を考えつくフランク。
ウィルの活躍もあり暴走機関車に無事連結に成功。だがウィルは足を負傷してしまう。
逆方向に引っ張るが暴走機関車は止まらない。
そこで今度はフランクが暴走機関車に飛び移り1つ1つの貨車の手動ブレーキを作動させていく。
そのまま運転室に行こうとしたフランクだったが、障害物があり運転室には行けない。
そこに暴走機関車をずっと車で追っていた溶接工のネッドが現れる。
ウィルはネッドの運転する車に飛び移り、暴走機関車の運転室を目指す。
無事運転室に飛び移ったウィルはブレーキをかけ暴走機関車を停止させるのだった。
アンストッパブルの一番の驚き!このシーンが実話なの!?
アンストッパブルは間違いなく面白いアクション映画です。
テンポもいいし、映像の迫力も凄い!
特にウィルが暴走機関車に連結をさせるシーン!
ひょんな事から暴走機関車の貨車の扉が開いてしまい、パンパンに詰まってた穀物がウィルに向かって飛んできます。
その量たるや。
いつまで飛んでんだってぐらいずっとウィルを襲いなかなか上手くいかない。
この映像は凄かった!
なんかこの量は笑ってしまった。
トニー・スコットのこだわりを感じましたね。
後は、暴走機関車を止める為に警察が銃を撃つシーン。
機関車の側面には非常停止スイッチがあり、それを打とうとするんです。
でも燃料タンクもスイッチの至近距離にある為爆発の危険がある。
さらに非常停止スイッチの幅は3cm。
時速70kmで走る暴走機関車。
こんなん絶対無理だろ!危険の方が大きいだろ!映画的だなーと思っていたら、、
このシーン実話。
実際の事故でも撃っていた。
アメリカ人の考えは僕らの上をいってんなーと思いましたね。
ただ、1つ言いたい。
殉職したベテラン機関士についてだ。
アンストッパブルで唯一の死亡者。
なのにね、みんな忘れてるんですよ。彼のことを。
暴走機関車を止めた後の記者会見でも言及なし。
女上司はどっちからキスをすればいいのかしらと浮かれモード。
おいおいそれでいいのか!
ベテラン機関士にも家族とかいただろ!多分!
アンストッパブルのキャラの背景。
デンゼル・ワシントン演じるベテラン機関士のフランク。
彼は実は会社から解雇通告をされていた。
理由は世代交代の為だ。
それなのに命を張って機関車を止めに行く。
これは分かりやすい演出ながらもぐっときてしまった。
妻を癌で亡くしていて、娘2人を育てるシングルファーザー。
ウィルの生意気な態度を嗜めながらも優しい瞳で見守るフランク。
彼は最高でした。
ただ、クリス・パイン演じるウィル。
彼は妻への暴力の疑惑で接近禁止令を出されている。
仕事中にちょくちょくそれについての連絡が入るのだ。
彼は妻の事を愛していたし、まあこの暴力も実際に振るった訳ではない。
ただ、こいつのクズさがちょっと苦手だった。
仕事中の電話はまあしょうがないとして、、、
こいつは勝手に予定以上の貨車を連結させて走り出すんですよ。
意味分からないでしょ?
そのせいで暴走機関車に一部の貨車が追突されるという、、
何で繋ぐかね!勝手に!貨車って勝手に繋ぐものなの?
ほんと小さい事だけど、仕事を真面目に取り組まない奴に腹が立つ真面目な僕はこの辺が苦手だった。
最後はヒーローみたいになってたけど、あんまりお前のことは好きじゃないからな!
アンストッパブルは不真面目人間が多発します。
暴走機関車の原因はブレーキのかけ忘れ。
運転室から降りてポイントを切り替えようとする。
ポンコツ上司は損害を考え早めの脱線をせず、後に脱線計画をするが失敗に終わる。
これらが見ていて不快だったー。
こんなん僕以外あんまり思わないのかな。
『アンストッパブル』のまとめ
98分全く飽きさせずに見せてくれるアクション映画です。
序盤からトニー・スコットらしい映像の数々に痺れます。
犯人とかはいない。
自分達の不注意で事故を発生させ、大きな騒動になり、解決する。
この事故は自作自演なのだ。
だからこれが実話でなかったら正直クソ映画だと言ってしまったかもしれない。
でも、これは実話だ。
しかも8割ぐらいが実話だ。
だからこそリアルだし緊張感が伝わってくる。
アンストッパブルがトニー・スコットの遺作です。
それを知ってるからどうとかではないけど、しんみりはします。
U-NEXTで配信中。
『アンストッパブル』のスタッフとキャストの他の映画。
トニー・スコット:『マイ・ボディガード』
デンゼル・ワシントン:『インサイドマン』/『マイ・ボディガード』/『デンジャラス・ラン』/『2ガンズ』/『ザ・ウォーカー』/『クライシス・オブ・アメリカ』/『ペリカン文書』/『悪魔を憐れむ歌』
*本ページの情報は2018年12月時点のものです。
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