何も良い事なかったな〜。
【ストーリー】
アメリカ中西部の退屈な田舎町、13歳の少女ルリ(クロエ・グレース・モレッツ)は、友達のいない孤独な毎日を過ごしていた。ある日、何の前触れもなく両親が蒸発。一人取り残された彼女は、誕生日プレゼントでもらった拳銃を持ち、憧れのラスベガスを目指して出発する。ヒッチハイクで運よく流れ者の青年エディ(エディ・レッドメイン)の車をつかまえるが、彼の態度が少しずつ変化していきルリは恐れを抱く。
【キャスト】
エディ・レッドメイン:エディ
レイ・マッキノン:ロイド
ロリー・カルキン:クレメント
ジュリエット・ルイス:タミー
ブレイク・ライヴリー:グレンダ
アレック・ボールドウィン:ボウ
ロバート・ベイカー
【スタッフ】
監督:デリック・マルティーニ
原作:アンドレア・ポーテス
脚本:アンドレア・ポーテス
音楽:ラリー・キャンベル
2011年 95分
<シネマトゥデイより>
HICK ルリ13歳の旅というタイトルとジャケットに騙された。
ルリ13歳の旅。
クロエ・グレース・モレッツのちょっと生意気な表情。
このタイトルとアマゾンのジャケットを見たら、13歳の女の子が成長していくロードムービーだと誰もが思うでしょう。
目的地は憧れのラスベガス。
テレビでしか見た事ないキラキラした街。
田舎を出て、そこに行くまでに様々な大人たちとの出会いと別れを経験し、成長していく。
そんな爽やかで甘酸っぱい青春ロードムービーを期待していました。
序盤、エディ・レッドメインがヒッチハイクをしているクロエを乗せる所までは期待出来た。
だけど、、、
エディ・レッドメインがまさかのガチロリサイコパス野郎だったとは、、、
HICKはエディが出てきてから最後まで、このサイコパス野郎との付かず離れずの話です。
クロエにも若いとは言え、人として大きく問題があります。
全然爽やかな話ではありません。
キャラクターにも全く共感出来ません。
何泣いてんだ?って思います。
いやーこんな裏切られ方するなんて思わなかった。
ちなみに”HICK”とは田舎者や教養のない人って意味です。
HICK ルリ13歳の旅のストーリー(ネタバレ)
ネブラスカ州の田舎町で13歳の誕生日を迎えたルリ(クロエ・グレース・モレッツ)
両親は酒浸りで甲斐性がなく、夫婦仲も悪かった。
ある日、悲惨な生活に嫌気がさしたルリは、誕生日に貰った拳銃を持ち、憧れの街ラスベガスを目指す。
ヒッチハイクをしているとエディ(エディ・レッドメイン)が拾ってくれる。
エディは元カウボーイで、脚が悪かった。
楽しく会話をしていたが、ルリはエディに子供扱いされた事に苛立ち、脚が悪い事を口にする。
するとエディは態度がガラッと変わり、口調も怖くなる。
怖くなったルリは車から降りて歩く事に。
芝生の上で昼寝をしていると、たまたま立ちションベンをしにきたグレンダと知り合う。
グレンダはルリを車に乗せ、また旅はスタートする。
グレンダは地元の金持ちの嫁だった。
その家に着くと、そこには使用人として働いているエディがいた。
ルリは驚いたが、夫婦を2人にしなきゃいけないとエディに言われ、2人は街に向かう。
街に着くとエディはルリを置いて賭けビリヤードをしに行く。
勝負に勝ちそうな時、ルリが現れる。
それで気が散ったエディは勝負に負ける。
対戦相手は賭けに勝った事で、トイレに行ってるルリを犯そうとする。
だが、悲鳴を聞いたエディはその男をボコボコにしてその場を去る。
その様子を見たルリはエディを精神異常者呼ばわりし、また車を降りる。
だが、あるモーテルでグレンダと落ち合うと言うエディの言葉を聞き、再度車に乗る。
そのホテルにはグレンダはいなかった。
怖くなったルリは部屋を出て、プールで遊んでた若者と遊ぶ。
そこにエディが現れ、若者を罵倒しルリをその場から連れ去る。
また車に乗せられたルリは人気のいない場所でレイプされる。
そして目が覚めたらコテージのベッドに縛られていた。
エディはルリの事を愛していると言う。
だが、自分が外出している時は縛らなければいけないとも。
エディが外出している時、グレンダが助けに来る。
実はグレンダも13歳の時にエディに同じ目に遭わされていたのだ。
助けてる途中、エディが帰ってくる。
拳銃をぶらつかせグレンダを脅すエディ。
そこで撃つ気はなかったのだが、エディはグレンダを撃ち殺してしまう。
それを見たルリはエディを射殺するのだった。
コテージの管理人はルリの将来を考え、この事件は男女2人の痴話喧嘩として終わらせる事に。
ルリは自分が生まれ育った街に帰ろうとする。
母親に電話をかけると、父親とは別れ別の男と再婚していた。
楽しそうに話す母親の声を聞き、ルリは悲しくなり涙を流すのだった。
家に向かうバスの座席で、自分で書いた絵を眺めていた。
するとそこにはコテージの管理人の姉の連絡先が。
姉はロスで学校を開いてると聞かされていたのだ。
ルリは慌ててバスを降り、ロス行きのバスに乗り込むのだった。
HICKはまさかの良い事が1つも起きないロードムービー。
めちゃめちゃ不幸なロードムービーです。
ヒッチハイクしたらサイコパスに出会い、レイプされ、射殺し、ロスに向かう。
こんなロードムービーは見た事ない。
しかもルリは13歳ですよ?
見ていて可哀想だった、、
って思うと思うじゃないですか?
実はそんな事もなくてですね。
レイプのシーン以前は自業自得だろって感じです。
ノコノコとエディについて行くんですもん。
何回車から乗り降りすんだよ!
もう乗っちゃダメだろ!
ヤバイの気づいてんだろ!
って感じでした。
そして、相手を挑発するような事も平気で言うから、、、
いやいや、ルリよ、危機回避能力!!!
ただ、ホントにアメリカの田舎って厳しいなとは思わせる。
父親がアル中で甲斐性がなく、母親は他に男を作ってるって最低の状況。
そこから脱出するには家出しかないって気持ちは分かる。
13歳だし。
ただ、家出するにも何もない。
歩いても歩いても茶色の景色しかない。
そりゃヤバイ奴の車でも乗るしかないか、、、
最後のロス行きのバスに乗り込む時の言葉は良かった。
「運命に逆らってやる」
陳腐だけど、ぴったりの言葉だった。
HICKを見た男は全員エディ・レッドメインを嫌いになる。
クロエ・グレース・モレッツの可愛さは今更言う事ないでしょう。
家出をする前、鏡の前で拳銃を持って様々なポーズを決めるシーン。
そして短すぎるパンツはおじさんには直視出来ません。
この後、まさかこんなに不幸な話になるなんて思わなかったから、、
彼女が可愛すぎる分、映画の暗さが際立ちます。
ただ、この映画の見所はエディレッドメインの怪演でしょう。
あんなにキラキラした正統派イケメンの彼。
ヒッチハイクしているルリを拾ってあげた時は、年上の男に恋する物語なのかなって思ったのに、、
まさかガチロリサイコパスだったなんて。
富豪の雇い主の酒に小便を混ぜる。
ルリと楽しくトランプしている相手を罵倒する。
コテージのオーナーに悪態つくわと終始情緒不安定なんです。
そんな彼に引いたシーンは2つ。
まず、賭けビリヤードをした相手を撲殺する所。
ドアの隙間に頭を挟み、バッコンバッコン。
さらに洗面器を取り外し殴打。
めちゃめちゃするやん、、、
容赦ないやん、、、
ルリ見てるやん、、、
もう1つはグレンダの事も13歳の時に調教していた事。
エディ、ガチなロリコンじゃねえか、、、
13歳って中一か中二よ。
それを調教するって、、おいおい。
最後に許せなかった事も1つ。
レイプが許せないのは当たり前ですが、ルリ(クロエ)を黒髪にした事!
ブロンドのクロエが可愛いのに、、何黒染めしとんねん!
やっぱりガチロリじゃねーか!
『HICK ルリ13歳の旅』のまとめ
誰におすすめしたらいいんだろうか。
どんな人が見たら楽しめるんだろうか。
クロエ・グレース・モレッツ好きの男は気分悪くなります。
エディ・レッドメイン好きの女性はガチロリ野郎を見て冷めるでしょう。
もう少し救いのある話に出来なかったかな、、、
最後のあのオチだけじゃ救われないよ。
PrimeVideoで配信中。
『HICK ルリ13歳の旅』のキャストの他の映画。
クロエ・・グレース・モレッツ:『(500日)のサマー』