
最初の1時間はレッドブルより翼を授ける。
【ストーリー】
エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ(ビヨンセ)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組は、コーラスグループ“ドリーメッツ”を結成し、成功を夢見てニューヨークへ旅立った。やり手マネージャーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、大スターのジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスとしてデビューするが……。
【キャスト】
ジェイミー・フォックス:カーティス・テイラーJr.
ビヨンセ・ノウルズ:ディーナ・ジョーンズ
エディ・マーフィ:ジェームス・“サンダー”・アーリー
ジェニファー・ハドソン:エフィー・ホワイト
アニカ・ノニ・ローズ:ローレル・ロビンソン
ダニー・グローヴァー:マーティー・マディソン
キース・ロビンソン:C.C.ホワイト
シャロン・リール:ミシェル・モリス
ヒントン・バトル:ウェイン
ジョン・リスゴー:ジェリー・ハリス
ロバート・チッチーニ:ニッキー・カッサーロ
ジョン・クラシンスキー
【スタッフ】
監督:ビル・コンドン
製作総指揮:パトリシア・ウィッチャー
原作:トム・アイン
脚本:ビル・コンドン
音楽:ヘンリー・クリーガー
2006年 131分
<シネマトゥデイより>
ドリームガールズはレッドブルより効く!

「この映画を見て元気が出ました」
そんなCMを見る度に冷たい目をしていました。
良かった!最高だ!ビックリした!って感想なら分かる!
でも元気が出たって、、2時間座って目と耳を酷使し頭も使ってるんだから疲れるのが普通だろ。
それなのに元気が出たって、、こいつ言わされてるなと捻くれた僕は思っていました。
すみません。全面的に謝罪します。ごめんなさい。
本日ドリームガールズ見ました。
感想は、、元気でた!!!!!!!
この映画めっちゃパワーある!なんだこれ!
内容とキャストがバッチリはまるとこんなにもエネルギーを持つのか。
特に最初の1時間。
もうね目が離せない。引き込まれる。
はっきり言ってレッドブルより効きます。翼を授けてくれます。
後半の1時間は割と残酷なシーンがあり前半の明るい雰囲気とは逆の展開に。
でも、これがリアルなのかもしれない。
この映画は黒人のレコード・レーベル、モータウンの伝説的な黒人女性グループスプリームスのメンバー、ダイアナ・ロス、メアリー・ウィルソン、フローレンス・バラードがモデルとなっています。
なので全てがフィクションていう訳ではない。
それがただの歌って踊ってのミュージカル映画とは一線を画する所だと思う。
歌い手の感情とプロデューサーの商業主義。
嫌な奴に描かれてるけど、一概にジェイミーフォックスを悪者扱い出来ないなー。
ドリームガールズは王道ストーリーに残酷さも。

舞台は1960年代のデトロイト。
舞台のレギュラーの権利を掴むためオーディションを受けにきた、ディーナ(ビヨンセ)、エフィー(ジェニファー・ハドソン)、ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組。
そのオーディションを見ていたカーティス(ジェイミー・フォックス)は3人に目をつける。
カーティスは人気歌手のジミー(エディ・マーフィ)のバックコーラスに3人をつけてツアーを回らせる。
出したレコードは黒人局のラジオでしか流されなかったがヒットする。
だが、そのヒットした曲を白人に歌手にパクられてしまったのだ。
白人の曲は全国のラジオ局に流れる為パクった事すら聴いてる側は分からないのだ。
これに怒ったカーティスは自身が経営していたカーディーラーの車を全て売り、賭博でも金を作り出す。
そのお金で全国のラジオ局に金を掴ませレコードを流させたのだ。
これによりレコードは大ヒット。一躍時の人となる。
ジミーのバックコーラスをしていた3人をドリームガールズとして売り出す事に決めたカーティス。
だが、今までメインで歌っていたエフィーをコーラスに回らせ、ディーナをメインに据える。
カーティスはテレビで売り出そうとしていた為、見栄えの良いディーナをセンターに据えたかったのだ。
圧倒的な歌唱力を持つエフィーは怒ったが、周りの説得とグループが売れる為ならと折れる。
ディーナもメインを断ろうとするが提案を受ける事に。
そこから人気を不動のものにするドリームガールズ。
だが、だんだんエフィーとメンバーに亀裂が入り出す。
ある日、大事なリハーサルに遅刻してきたエフィーにカーティスはクビを宣告する。
さらにエフィーの代わりにミシェル(シャロンリール)を加入させる。
エフィーは認めなかったが、ディーナやローレルからもキツく言われたエフィーは舞台から去る事に。
新生ドリームガールズはその後もヒットを飛ばし続けカーティスは音楽業界の重要人物となる。
だが、だんだんとカーティスは商業的な人間になっていく。
あるテレビ番組でジミーはやらされた音楽を嫌がり、自分が本来やりたかった音楽を生放送中やってしまう。
テレビ放送は中止となりジミーとカーティスは決別。
その後ジミーはヘロイン中毒でもあり自殺をしてしまった。
だんだんと人が離れていくカーティス。婚約したディーナとも売り出し方で確執が起き始める。
一方、エフィーはソロで歌い出していた。
元々一緒にやっていた兄であるC.C(キースロビンソン)もカーティスの元を離れエフィーに曲を書く。
そのレコードは黒人局でしか流れなかったが話題になっていた。
それを見つけたカーティスはディーナにこの曲を黙って歌わせる。それをテレビで放送したのだ。
その事実を知ったディーナはカーティスと決別する。
最後はドリームガールズ解散ライブを開き、そこにエフィーも呼び込んで熱狂の中ライブは幕を閉じたのだった。
実力派あるけど芽が出なかった3人→目をつけた敏腕プロデューサー→成功→確執→大団円。
これぞ王道ストーリー。
でも、それが良い。むしろ分かりやすくないと駄目だ。
変に頭を使わず舞台を見るみたいに映画にのめり込んで欲しい。
印象に残ってるシーンは歌に自信があり、ディーナには負ける訳がないと思っているエフィーにディーナが初めて言い返す場面。
ミュージカル映画なので歌で言い返すんだけど迫力がありすぎて。
それまでのディーナは控え目で可愛い女の子だった。
だけど、ここで全ての不満をぶちまける。
彼女もセンターを任されてるプライドがある。
歌うことは仕事だと認識している。
それで言い返すのだ。
まるでヒップホップのフリースタイルを見ているかのようだった。
脚本がありセリフが決まってるんだけどそんな事を感じさせない言い合い。
この迫力は今まで見た事ないレベルだった。
ドリームガールズで助演女優賞を受賞したけど、、、

エフィー役のジェニファー・ハドソンがアカデミー賞助演女優賞をしたこの映画。
はっきり言って凄すぎです!歌唱力ありすぎ!
ただ、ビヨンセを食ったや、ビヨンセを圧倒みたいな声が多いけど、それには正直頷けない。
「Listen』聴いた?ちゃんと聴いた?
カーティスから言われる。
「君はリードシンガー それは君の声に個性と深みがないから」
こんな事を言われた後に歌う「Listen」
そこには売れる為とか、ファンの為とか、全く考えていなかった。
自分の持てる全ての気持ちや技術を込めて歌っている。
ただカーティスに向けて。
この歌の為だけに、それまでをジェニファー・ハドソンに譲っていたんじゃないかと思わせる。
この部分だけYouTubeだけで聴けたりするけどそれじゃあ全く意味がない。
そんな勿体無い事はしない方がいいので動画は貼りません。
ちゃんと流れで見てください。
あとはエディ・マーフィ。
彼の事は久しぶりに見た。正直落ち目の役者かもしれない。
そんな彼がスターから落ち目になっていくシンガーを演じる。
そして最後は自殺するという。
この映画のキャストはなかなか残酷だ。
主演で歌手のビヨンセより歌の上手い役のジェニファー・ハドソン。
スターだったけど堕ちていくエディ・マーフィー。
役柄だけでなく、本当に複雑な気持ちになったに違いない。
そのキャストの熱演がこの映画に引きこまれる理由なのかもしれない。
『ドリームガールズ』のまとめ。

ミュージカルが苦手じゃない人は是非!
この映画の背景とかをほとんど知らなくても楽しめます。
ただ、ミュージカルが苦手な人はちょっとしんどいかも。
いきなり歌い出しますからね。説教中や宥める時に。
それでも見てほしい。
見なければ損していると思う。
ビヨンセの変わりっぷりも楽しめます。やっぱりこの人は綺麗だ。
U-NEXTで配信中。
『ドリームガールズ』のスタッフとキャストの他の映画
監督:ビル・コンドン:『美女と野獣』
ダニー・グローヴァー:『ブラインドネス』
*本ページの情報は2018年11月時点のものです。
最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。