『それでも、やっぱりパパが好き』☆☆☆☆☆☆ いや、みんながみんなを好き。 ネタバレ映画レビューブログ

それでも、やっぱりパパが好き ☆☆☆☆☆☆




それでも、やっぱりパパが好き

いや、みんながみんなを好き。

【ストーリー】

1970年代後半のボストン。一家の主・キャム(マーク・ラファロ)は双極性障害のため失業を繰り返し、いつしか家族のやっかい者に。異常な行動ばかりとる夫に我慢できなくなった妻マギー(ゾーイ・サルダナ)は、一度は娘2人を連れて彼のもとから去ることを考えたが、パパが大好きな彼女たちの将来のために、週末は必ず家に戻ることを条件にニューヨークの大学院へ進学することを決意。愛情たっぷりなのに上手に表現できない父とそんな父に愛想をつかしきれない娘、3人の新しい家族生活が始まる・・・。

【キャスト】

マーク・ラファロ:キャム

ゾーイ・サルダナ:マギー

イモージェン・ウォロダースキー:アメリア

アウフデルハイデ:フェイス

ケア・デュリア:マレー

【スタッフ】

監督・脚本 : マイア・フォーブス

製作総指揮 : J・J・エイブラムス、ジャッキー・ケルマン・ビスビー、ブライアン・バーク、ノア・ミルマン、ルース・マッチ、ダニー・リフキン、リチャード・リフキン、マーク・ラファロ、オースティン・スターク、トム・ヴァレリオ

2014年 87分

<ソニーピクチャーズより>

それでも、やっぱりパパが好きはテンポよく綺麗にまとまってる映画。

それでも、やっぱりパパが好き

マイア・フォーブス初監督作品。

躁鬱病で不安定なパパを中心に描く家族ドラマ。

非常にテンポが良く、あっという間に見終わってしまった。

90分と短い映画ではあるが、それ以上に短く感じるだろう。

無駄なシーンもなく、季節毎に場面が区切られたり1カットが短いのでサクサクと進んでいく。

そして、パパ(マーク・ラファロ)の躁鬱病による奇行も良い意味で目立ち過ぎない。

この手の病気の主人公だと、腹がたつ行動が多いので作品によっては全く共感出来ない事もあるのだが、

マーク・ラファロの演技がただただ最高なのである。

それでも、やっぱりパパが好きは “マーク・ラファロ”の映画

それでも、やっぱりパパが好き

もちろん主演なのでマーク・ラファロの映画で間違いないのだが、

マーク・ラファロの映画と言いたくなってしまうほど演技が素晴らしい。

喜怒哀楽の激しい役柄ではあるのだが、どの状態でも常に悲しさを内に秘めている。

娘と遊んでいる時、奥さんと話している時、どんなに楽しい時間でも自分が病気と分かっているからこその悲しさだ。

過去にかけてきた迷惑や奇行。今もたまにくる突発的な怒り。

それらの行動が家族を悲しませているというのを理解しているからこそ、楽しい時間でもいつ発作が起きるか、

発作が起きても抑える術がない事を理解しているからこその悲しさを常に秘めている。

それでも家族が好きで好きでしょうがないから一緒にいたい。

迷惑はかけたくないけど、一緒にいたい。このジレンマと常に対峙しているのだ。

その微妙な感情をマーク・ラファロは完璧に演じている。

アカデミー賞はまだとっていないが、絶対にいつかとります。

『それでも、やっぱりパパが好き』のまとめ

この映画のタイトルは『それでも、やっぱりパパが好き』だが、

いやいやこの家族は皆んなが皆んなを好きなのである。

母親の事も大好きだし。両親も子供の事を愛している。

家族皆んなが一生懸命家族の事を考え、愛し合っているのが伝わってくる良い映画でした。

最後の娘二人との別れのシーンはぐっときます。

ちなみに特に触れてこなかったですが、マーク・ラファロだけでなく奥さん役のゾーイ・サルダナ、娘2人も良かったです。

ただ、マーク・ラファロが良すぎただけです。

あと、ハルクとガモーラの共演はMCUファンならちょっと嬉しいですね。

あとあと、エンドロール後も見てください。おそらく監督の両親がこの映画のベースになってます。

褒めておいて☆6と微妙な評価なのは、この手の映画が得意か不得意かという物凄い主観だからです。

感動系作品が好きな人はもっと評価が高い映画だと思います。

『それでも、やっぱりパパが好き』のキャストの他の映画

マーク・ラファロ:『グランドイリュージョン』/『グランド・イリュージョン2 見破られたトリック』/『ブラインドネス』/『キッズ・オールライト』/『コラテラル』/『エターナル・サンシャイン

ゾーイ・サルダナ:『ルーザーズ